カテゴリ:思い出
昨日今日と卒業式だったところが多いみたいですね。
駅で袴姿の学生さんを見て、自分の大学の卒業式のことを久々に思い出したので そのことを綴ってみたいと思います。 当時、卒業をひかえていた私は、式には袴姿で出席するつもりで 衣装をレンタルするべくバイト代を貯めていました。 でも、そのお金は別のことに使わざるをえなくなり、 結局袴を借りることができなくなってしまったのです。 別のことというのは、バイクの修理代なんですけど、 当時卒業制作のために大学で徹夜したりすることも多かった私は、 大学の門が閉まるとバイクが出せなくなってしまうため、 門の外にバイクを置いておくことがよくあったのです。 そして卒業間近のある日、とうとうバイクは盗難未遂に遭ってしまいました。 キーの差込口がぐちゃぐちゃにされ、あと一歩のところで持っていかれるところでした。 何とか盗難を免れたものの、その修理代は貯めておいた袴のレンタル代とほぼ同額・・・ そのようなわけで、私はしかたなく袴を着ることを諦めたわけですが、 実は袴に対してはそんなに執着はなかったんですね。 着物だったら他にも着る機会があるだろうけど、袴を着る機会はもう今後なさそうだから、 着てみてもいいかな、ぐらいの気持ちだったのです。 で。そうなると、式には何を着ていけばいいのか。 まあ、普通に考えればスーツとかワンピースとかで十分だと思うんですけど、 その頃はなぜかそういう発想がなく・・・ 衣装を借りるお金もなく、もう作る時間もない となると、、、考えに考えた末、決めた衣装は・・・ なぜだか ナース姿。 何の脈絡もなく。。 (汗 まあ、私がいたのは美術科だったから、他に変な格好する人もわりといたし、 普段着の人も、いたような。 要はなんでもアリの世界だったんです。 というわけで、早速、病院の守衛のバイトをしている友達に頼んで、 看護士さんに服一式を借りる手はずを整えました。 それから、ただナースの格好をしただけじゃぁ芸がないし、 ただのエッチな格好に見られなくもない ということで、急遽でっかい注射器を制作。 アクリル素材で作った全長1メートルはあろうかという注射器は、 なかなか良い出来でした そしていよいよ卒業式当日。 変な格好をしてる人もいるとはいえ、美術科以外の学科もあり、圧倒的多数は正装です。 「ああ、なんでこんな衣装を選んでしまったのか・・」 となかば暗い気持ちになりつつも、 たくさんの巫女&神主、とか、お侍、とか、 やはりわけのわからない衣装を着た数人の友人にまぎれて出席。 まわりからは、当然ながら 「なんで看護婦やねん!」という突っ込み多数。 「でもってなんでそんなに似合ってんねん!」という突っ込みも多数。 式の内容は全く思い出せませんが、式が終わった後に、 『そのでっかい注射器でお尻に注射されているところの写真を撮って欲しい』 という人が続出したのは覚えています。 あと、後輩達も「看護婦さ~ん」と慕ってきて?くれて、並んで花束を抱えてぱちり。 ・・・この写真はどう見ても『退院祝い』。 そしてみんなできちんと並んで撮る集合写真ももちろんその姿でぱちり。 卒業後、その写真は大学の事務局から何も知らない私の実家へと送り届けられました。 電話口で母は、私がどこにいるのかよくわからない、 なんだか看護婦のような服を着てるみたいに見えるけど? と、特に不思議にも思わないような口調で喋っていました。 事情を話すと、「お金ぐらい出してあげたのに~」とあっさり。 まあ、そうでしょうけど。 なんとなく、言えなかったんですよね。 ただ、ナースのお仕事をしている姉には 「けしてナースの仕事を軽蔑してるわけじゃないからねっ!」と必死で言い訳した記憶があります。。 姉は全然怒ってなかった、というか、笑ってましたけどね。 というわけで、今日は久々に昔のことを思い出し、懐かしい気持ちで綴ってみました。 ・・・今年の卒業式を迎えた方たちも、たくさんの新しい思い出ができたのでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.19 19:59:47
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