この古墳は小さな丘のようになっています。
こんもりと盛り上がったところにいろんな木々がはえ、雑木林のような、小山のような状態になっています。
そこにもし「古墳」という立て札がなければそうとわからないでしょう。
このような古墳が付近に3つ点在しています。
そしてこの場所は一応公園と一体にはなっていますが、古墳ということで、管轄しているのは文化財関係の研究施設。
電話では
「近いうちに対処することはできないけれど、3~4年以内に古墳群の根本的な整備をしますのでその時にはちゃんとさせていただくと思います」
と言われました。
以前にも聞いた『整備』という言葉。
ひっかかります。なんだか嫌な感じがする。
私 「整備って何ですか?」
市 「木を半分ぐらい伐採して、見学できる建物を建てます」
木を、、伐採!? ・・・凍りつきました。
私 「・・・木は切らないで欲しいです」
市 「でもね、逆に周辺の住民の方で木を全部切って欲しいという方もいらっしゃいますし・・・」
私 「・・・え。。 そんな人、いるんですか!!??」
・・・よろめきました。
よろめいて、あの松に個人的に手を入れてもいいかを聞くのも忘れて電話を切ってしまいました。
これは彼女に伝えなくては、と思い、例のお友達に電話してその話をしました。
彼女はこういう話に敏感です。
彼女のお家は点在する古墳のうちの一つに面しています。
古墳に面した部屋の、大きな窓から見えるのは全面が緑。それは気持ちいいのです。
春にはうぐいすの声も響きます。キジが姿を見せたこともあるとか。
そしてもちろん空気も美味しい。
彼女は、私の特定の松の話については他人事っぽい反応でしたが、この話には衝撃を受けたようで早速なんらかのアクションをとると言ってくれました。
とりあえず、アンケート箱のようなところに意見を入れるとか、そういう小さなことですが、木を切って欲しくない人が少なからずいるということをアピールする、と。
こういうことに意識が向いている人にもこの話をしてみるとも言ってくれました。
木が茂っていると、近所の人は虫がくるとか、枯葉がうっとうしいとか・・いろいろあるのかもしれません。
でも、全部切って欲しいという人がいるなんて。。本当にびっくりしてしまいました。
市の方も、自然保護という観点よりも、文化財として扱いに重点を動いているようですし。
どうなるのでしょう。
計画はもう止められないのか。
この林の中からは色んな鳥のさえずりや、虫のも聴こえてきます。
他にも、姿を見ることはできなくてもいろんな生き物が生を営んでいるはず。
木の半分は残ると言っても、以前一度山に手を入れたとき、鳥達が帰ってくるまでに随分時間がかかったと友達は言っていました。
木々のいのちを、そしてたくさんの生き物たちからこの場所を、どうかどうか、奪わないでほしいです。