ずっと、いつか紹介したいと思っていた本があります。
『大地の天使たち』 ドロシー・マクリーン著
著者ドロシーはスコットランドにあるフィンドホーンという共同体の創始者の一人です。
彼らはわずかに草が生えているだけの砂地に移り住み、菜園をはじめました。
そして植物や自然の精霊からガイダンスを受け取り、協力しながら植物を育て、巨大な作物を実らせたことで有名になりました。
この本には、ドロシーが植物や自然の精霊とコンタクトをとり、受け取ったメッセージが載せられています。
とりわけ樹木からは緊急のメッセージが発せられていて、その内容には胸が熱くなります。
いても立ってもいられない気持ちになります。
ドロシーが受け取ったメッセージによると、巨木は宇宙からのエネルギーを伝える導管の役割を果たしていて、巨木以外のどんなものもその役割を果たす事ができないのだそうです。
地球の皮膚である樹木は、エネルギーの視点から見ても、地球の平和と安定に欠くべからざるものだといいます。
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先日のこと。
久しぶりにあの古墳の松のもとを訪れたあと、道を挟んで向こう側にあるグラウンドを見ると、なにやら工事のようなことをしていました。
うず高く瓦礫のようなものが積まれていて、クレーンのようなものでガシャガシャと作業しています。
かなり距離はあるにもかかわらず、材木のような木のような匂いがこちらまで漂ってきます。
それを見ていると、ふともう一つの古墳がどうなっているか気になり、その足でその古墳に向かいました。『整備』がもうはじまってるかもしれない・・そう思いました。
たどり着いて見た光景は-----
そこに生い茂っていた木々はほぼ伐採され、か細い木がかろうじて残されている状態----
大きな木はことごとく切られていました。わざと大きな木ばかり選んで切っているような印象すら受けます。
一人では抱えきれないような大きな幹の切り株が切り口も新しくそこここにあるのをみて涙がでました。
呆然と見ている私のそばで、小さな子供を連れて工事を見物している女性と、そこへ通りかかった年配の女性の会話が耳に入ってきます。
「スッキリしたねぇ♪いいねぇ。ここ、公園になるんやって」
「向こうの方(もうひとつの古墳)も公園になるらしいわ」
・・・・・私には信じがたい会話だけれど、私はたぶんこの場ではマイノリティー。他の近隣の人たちはみんなどう思っているんでしょうか。
そこから少しはなれた場所でやはり立ち話をしながら工事見守っていた年配の女性にもどう思っているのか聞いてみたい衝動に駆られつつも、その場を後にしました。
ショックを受けながらの帰り道、はじめに見たグラウンドの工事の方もなんだか気になったので近くまで行ってみることにしました。
そして、近づくにつれ、見えてきたもの・・・
・・・それは、古墳で伐採した木々を持ち込んで、太い丸太をぐしゃぐしゃに粉砕している光景でした。
あの匂いは、木の匂い。生きた木を切った匂い。渦高く積まれたのは、生きた木々。。
いたたまれなくなって背を向けました。
心の中で「ごめんなさいごめんなさい」と何度も繰返しました。
私は、何もできなかった事に対して、心のなかで謝罪することしかできませんでした。
「スッキリしていい」と思う人たち、あんなに大きな木を平気でザクザク切る『計画』がたてられてしまう人たち、そして淡々と作業をこなす人たちは、何も知らないのだと思いました。
木が何をしているか。
この地球上でどんな仕事をしているか。
木々にも意識があり、何を感じているのか。
知らなければ、何も感じない。どんなことも平気でできてしまう。
だから知っている人間が、感じている人間が何かしなければいけない。
知りつつも何もできなかった私の責任だと思いました。
何もできなかったことに対して、激しく悔やみました。
去年整備の話を聞いた時点では私一人何かしたとしても何も変わらなかったかもしれない、それでも、何かしておくべきだった、と。
木を切ってしまう人、それに賛成している人に対して、抗議したり非難したりするつもりはありません。
人間って反対されたり文句を言われたりしたら心を閉じてしまうもの。
私は心を閉じてほしいんじゃない。開いて欲しいと思う。
自然に、木々に、意識を開いて欲しいと思う。
だから、また違ったかたちで、まだ残っている木々のために私は私が知っていること、感じていることを伝えなければならない、そう思いました。
それが受け入れられるかどうかわからないけど、 やらないとまた後悔すると思うから・・・
ここにこんなことを書くのは場違いかもしれないと思いつつ、、そんなわけで今この文章を書いています。
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人に本を薦めるのは簡単なことではないということはわかっているのですが、
このドロシーの本だけは、できるだけ多くの人に読んでもらいたいと願う本です。
『大地の天使たち』 写真もとても綺麗です。
ドロシーのもう一冊の著書
『天使の歌が聞こえる』
こちらはドロシーの生い立ちからはじまって、フィンドホーンに移り住み、荒地であったフィンドホーンがみごとな菜園に変わってゆく話が詳しく書かれています。
天使や精霊のガイダンスを受けながら土を切り返したり、畑を荒らすモグラとコンタクトをとり、お願いして出て行ってもらうエピソードなどもあってこちらもとても興味深いです。
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