新しい楽曲を公開しました。

４月にレコーディングした２曲のアレンジとミックスが、

つい先日にようやく完成したんです。

ボーカルを務めてくれたのは、カナさん。

曲のタイトルは、｢ありがとう これからも｣と｢かげろう｣

｢ありがとう…｣は今回のコラボ用に書いたもので、

｢かげろう｣は旧作のリメイク。

去年の暮れ頃から、数人の歌手が集まってきていたので、

３曲ほど同時進行で作り始めました。

｢ありがとう…｣はその中の１曲で、

カナさんと２月に面談した時に、

彼女が気に入って選んでくれたんです。

そして、旧作を幾つか試聴してもらったら、

｢ビタースウィート｣という曲が彼女にヒットしました。

｢サビメロが凄くイイです！｣と…

こうして、私のお気に入りの旧作は、

新しく生まれ変わることになりました。

題材はこの２曲に決定。

大阪と岡山という距離のハンデがあったので、

リハーサルは一切せず、ぶっつけ本番で臨むということに…

最低限の連絡や打ち合わせ等を、

数本のメールと電話でやり取りしただけでした。

直前に彼女がスラスラと書いてくれた詞を受けて、

曲のタイトルが決定。

程なくレコーディング当日を迎えました。

録りはとても順調に運び、思ったよりもずっと早くに終了。

ゆっくりと打ち上げをする余裕すらありました。

レコーディングは、無事成功です。

さて…そこからが大変でした。

｢ありがとう…｣はすでに大まかなオケができ上がっていたのですが、

｢かげろう｣は時間が間に合わず旧作データのまま録音しました。

したがって、１からのデータ・リメイク作業が待っていたのです。

多忙なスケジュールの中にあって、

そこにかけられる時間は限られていたので、

正直言ってこれには骨が折れましたね…

ちょうどこの時、システムのソフト音源の入れ換えをしたので、

旧作の音とのギャップが大き過ぎて、

その辺りの修正にいちばん手をやきました。

アレンジやミックスについての想いは

本当にたくさんあるのですが、詳細は割愛します。

ただひとつ…言いたいことがあるとすれば…

彼女が名付けてくれた｢かげろう｣というタイトルは、

私が抱いていたこの曲のイメージにまさにピッタリで、

とても感激したこと…です。

そうですね…エンディングのギターソロ。

陽炎がユラユラと揺らめくように…

あるいはヒラヒラと舞うように…

そんなイメージのフレーズにしてみました…

実はこのレコーディングは、

仮テイクの予定で行ったものなんです。

まず肩慣らし程度に録っておいて、

しっかりと感触をつかんでから本番テイクをするつもりで、

軽めの録音に抑えておきました。

しかし、本録りの予定を組むのも難しく、

仮録音とはいえ良く録れていたので、

このテイクを本番用にした次第です。

録り終えた直後は、ボロボロのオケと相まって、

それはもう聴けたものじゃなかったけれど、

カナさんの歌そのものはしっかりとしていたから、

ミキシングの過程で彼女のボーカルが

鮮明に浮かび上がってくるのはハッキリと解っていました。

結果はその通り。

カナさんのボーカルは不思議で、

歌い始めがちょっと抑え気味というか…ピンとこないんです。

しかし、曲が進むに連れ、ジワジワと熱を帯びてきて、

クライマックスではもう鳥肌が立つほどの

絶品の歌声に昇華していくのです…

彼女のどの歌を聴いても、そんな印象を受けます。

喩えようのない、ソフトで甘い…そして暖かい歌声は、

私の心を虜にしました。

そこでもう１曲…

彼女が僕に送ってきてくれたデモに、

｢せなか｣という曲がありました。

私はこれにノックアウトされたんです…

聴いてみてください。

この曲には、彼女の魅力が余すところなく含まれてます。

こんな歌手は、そうザラにはいませんよ…

長い時間を費やしたけれど、それだけに感慨もひとしお…

またひとつ、何かを達成した満足感でいっぱいです…

http://www.myspace.com/munakata