カテゴリ:ひとりごと
「お母さん、みんな、本当にありがとう」
京都市で24日行われた全国高校駅伝競走大会 女子で3位になった仙台育英(宮城)のアンカー 沼田裕貴(ゆき)主将(3年)は 大会直前の今月12日,母裕美さん(45)をがんで亡くした。 葬儀に参列せず 仲間たちの支えで悲しみに耐えて臨んだ都大路を精いっぱい駆け抜けた。 裕美さんは沼田選手が小学6年の冬に発病した。 今年10月下旬に実家のある茨城県内の病院に再入院。 見舞いに訪れた沼田選手は 「チームに迷惑はかけられない。大会が終わるまでは母には会わない」 と決意した。 今月8日からは本番を前にした千葉県内での最後の合宿に参加。 しかし,渡辺高夫監督(59)には 沼田選手の走りが後ろ髪を引かれているように見えた。 「練習したい」という沼田選手を半ば強制的に病院に行かせた。 「もう休んでいいよ。今までありがとう」 裕美さんは娘の言葉にうなずくと 1時間後に息を引き取った。 「ウジウジしててもお母さんは喜ばない。自分もきっと後悔する」 沼田選手は2日後,仙台に戻ると 悲しみを振り払うように練習に打ち込んだ。 部員や同級生たちも 「とてもつらいと思うけど頑張って」 と激励会を開いた。 千羽鶴を手渡され,涙でお礼の言葉が詰まった。 この日,沼田選手は中継所で 高校入学の時に母が作ってくれたお守りを見て気合を込めた。 「いつも,ついているからね」 中にはそう書かれた母の手紙が入っている。 3秒差の2位でたすきを受け取ると この場に立てた感謝をかみしめながら走った。 トラックで1人に抜かれ,悔しいゴールだったが たくさんのものを得た実感があった。 年末は実家に帰省する。 亡き母に,こう報告するつもりだ。 「いろいろな人に支えられていることが改めて分かったよ。 メダルも取れて,今,私は本当に幸せだよ」 きっと,お母さんにとって あなたは自慢の娘です! これからも,お母さんと一緒に走り続けてください☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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