|
カテゴリ:株
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第20号 2006/11/02 〕 669部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 真の成長(ウォーレン・バフェット) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 企業の成長は、一般に株主にとって好ましいといわれています。 今回は、バフェットが成長についてどう考えているのかを とりあげてみます。 ───────────────────────────────―――― 売り上げ、利益、資産の成長は、投資の価値にプラス、 またはマイナスされるが、 「成長」は、対投下資本利益率が平均を超えるとき ―――つまり、投資額一ドルについて少なくとも 一ドルの市場価値が作り出されるとき――― には「価値」を加え、その増加要因になる。 しかし、投下資本に対する利益率の低い企業では、 成長は株主にとって害になる。 たとえば、航空業は信じられないほどの急成長を遂げた。 しかし、利益率が低いため、 株主はみじめな立場に置かれてきた。 (『株で富を築くバフェットの法則』ダイヤモンド社より) ───────────────────────────────―――― 株式市場で成長ほど投資家を惑わすものはありません。 高い成長率は、高い株価となって市場で評価されます。 しかし、バフェットは成長イコール価値の増加とは考えていません。 低い投下資本利益率しかあげられない企業では、 成長は逆に株主にとって害になるといっています。 成長がみこまれる産業には注目が集まるものです。 ケインズの美人投票理論のように、 そういった企業に投資すれば 短期的には大きな利益を得られるかもしれません。 しかし、これまでの歴史を見る限り、 成長から生まれる投資家たちの期待と楽観と狂熱は、 悲惨な結果を多く生み出しています。 ここでとりあげられている航空業もその一つです。 航空産業は大いなる成長と拡大を遂げましたが、 利益率は低いままでした。 巨額の投資のほとんどは、 株主に見返りをもたらしませんでした。 ぱっと思いつくだけでも、ハイテク、IT、 バイオ、ナノテク、宇宙産業など様々な成長産業が思い浮かびます。 しかし、その産業の拡大がそのまま 株主にとっての価値の増大にはつながらないことを しっかり心に銘記しとくべきなのだと思います。 バフェットは、投資額一ドルにつき、 少なくとも一ドルの市場価値が作り出されたときに 価値を加えるといっています。 投下した資本が低いリターンしかもたらさなければ、 いくら売り上げ、利益、資産が増えても、 投資家の注目を集めても結局株主には低いリターンしかもたらしません。 ばら色の未来が広がる企業の中で、 本当の成長を遂げる企業をみつけたいものですね。 ----------------------------------------------------------------------- 【本日の関連文献】 ----------------------------------------------------------------------- 株で富を築くバフェットの法則新版 ↑冒頭にピーター・リンチによるバフェット評があります。 バフェットがどういう投資をしていたかを具体的な ケースを取り上げ紹介しています。 僕は2段階DCF法をこの本で学びました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年07月31日 19時53分15秒
コメント(0) | コメントを書く
[株] カテゴリの最新記事
|