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2010年07月31日
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 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~
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〔 第20号 2006/11/02 〕 669部発行

         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
 【main contents】 真の成長(ウォーレン・バフェット)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 企業の成長は、一般に株主にとって好ましいといわれています。
 今回は、バフェットが成長についてどう考えているのかを
 とりあげてみます。 

───────────────────────────────――――

 
 売り上げ、利益、資産の成長は、投資の価値にプラス、
 またはマイナスされるが、
 「成長」は、対投下資本利益率が平均を超えるとき
 ―――つまり、投資額一ドルについて少なくとも
 一ドルの市場価値が作り出されるとき―――
 には「価値」を加え、その増加要因になる。

 しかし、投下資本に対する利益率の低い企業では、
 成長は株主にとって害になる。

 たとえば、航空業は信じられないほどの急成長を遂げた。
 しかし、利益率が低いため、
 株主はみじめな立場に置かれてきた。                         

 (『株で富を築くバフェットの法則』ダイヤモンド社より)



───────────────────────────────――――

 
 株式市場で成長ほど投資家を惑わすものはありません。
 
 高い成長率は、高い株価となって市場で評価されます。
 しかし、バフェットは成長イコール価値の増加とは考えていません。


 低い投下資本利益率しかあげられない企業では、
 成長は逆に株主にとって害になるといっています。

 成長がみこまれる産業には注目が集まるものです。
 
 ケインズの美人投票理論のように、
 そういった企業に投資すれば
 短期的には大きな利益を得られるかもしれません。

 しかし、これまでの歴史を見る限り、
 成長から生まれる投資家たちの期待と楽観と狂熱は、
 悲惨な結果を多く生み出しています。

 ここでとりあげられている航空業もその一つです。
 航空産業は大いなる成長と拡大を遂げましたが、
 利益率は低いままでした。
 巨額の投資のほとんどは、
 株主に見返りをもたらしませんでした。

 ぱっと思いつくだけでも、ハイテク、IT、
 バイオ、ナノテク、宇宙産業など様々な成長産業が思い浮かびます。

 しかし、その産業の拡大がそのまま
 株主にとっての価値の増大にはつながらないことを
 しっかり心に銘記しとくべきなのだと思います。


 バフェットは、投資額一ドルにつき、
 少なくとも一ドルの市場価値が作り出されたときに
 価値を加えるといっています。


 投下した資本が低いリターンしかもたらさなければ、
 いくら売り上げ、利益、資産が増えても、
 投資家の注目を集めても結局株主には低いリターンしかもたらしません。

 
 ばら色の未来が広がる企業の中で、
 本当の成長を遂げる企業をみつけたいものですね。
  

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【本日の関連文献】
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株で富を築くバフェットの法則新版

↑冒頭にピーター・リンチによるバフェット評があります。
  バフェットがどういう投資をしていたかを具体的な
  ケースを取り上げ紹介しています。
  僕は2段階DCF法をこの本で学びました。





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最終更新日  2010年07月31日 19時53分15秒
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