テーマ:最近観た映画。(39932)
カテゴリ:映画
昨日の続きになってしまいますが 余計な話ばかり書いて肝心の映画について触れていなかったので 今日は「レミーのおいしいレストラン」について少々書かせていただきます。 この映画は「トイ・ストーリー」や「カーズ」を手がけた ピクサー・アニメーション・スタジオの作品です。
この作品は例によってオールCGで製作されているのですが 作り慣れた感じでクオリティはとても高く、映像は楽しめました。 特にパリの風景などはリアル感が抜群でした。
でもストーリーは・・・、個人的にはちょっと疑問符が付く内容でした。
話の前半から中盤にかけては結構流れの良い展開で コック帽の中でネズミのレミーが人間を操って料理を作っている辺りまでは 割と普通に見ていられましたけど クライマックスにあたる部分と最後のオチにはちょっと引いちゃうなぁ。
いくらネズミ達自らが自分達の身体を消毒するシーンを挿入していても ネズミ達が総出で人間に食べさせる料理を作るっていうのは、いかがなものかなぁ? 野ネズミが人間に与える悪影響に対する認識を希薄化させはしないのだろうか?
最初から、ありえない寓話の世界での話なので 特別に目くじらを立てる必要もないのかもしれませんし、私の杞憂なのだろうけど 見ていてあまり気持ちの良い場面ではありませんでした。
ましてネズミの顔はともかく、姿・形をCGでリアルに、質感豊かに描く その必要性がこの作品にあったのか、よく理解出来ません。 まだ「カーズ」みたいに、思いっきり車を擬人化しデフォルメして 人間が出てこない、車だけの世界を描いていた方がスッキリすると思いました。
そのあたりは製作側でも、相当シナリオを練って作品化しているのだろうから おそらく意図的にそう描こうとしたのでしょう。 映画の中では「料理は誰にでも出来る」ってフレーズが何回も出てくるので 差別や偏見に対する問題提起を、「ネズミが料理をする」って形に置き換えて 訴えたかったのかもしれませんが、ちょっとそれは違うんじゃないのかなぁ。
ネズミ、人間個々の特性や相違ってのをハッキリ認識した上で 夢を諦めずに追いかければ叶うっていう主題を探るっていうのなら まだ納得出来るんだけど・・・。
例えば、レミーがネズミは人間の食べるものを料理しちゃいけない事を肝に銘じ 教育係になって、料理の出来ない名シェフ・グストーの子・リングイニを鍛え上げ 次第に彼の才能が開花し、レミー自身は彼に自分のレシピを作らせて 出来た料理の品評係になる、みたいな。 ・・・話がツマラナクなっちゃうだろうけど。(笑)
また、作品では「ネズミが居るのがばれたら営業停止になる!」って ネズミを処分させようとするシーンとかあるのに、この最後のオチだと 「バレなきゃいいのか?」って疑問がどうしても出てきちゃう。
また、冒頭で田舎のおばあさんがレミー達を 銃をぶっ放して撃退しようとするシーンなんか、いかにもアメリカ作品って感じ。(笑)
ミート・ホープ社の事件を思わすような、冷凍食品の話とか 批評家イーゴにまつわるエピソードなど、なかなか面白い話も入っているだけに ちょっと残念な感じがしました。
以上、夢も希望もないコステロの個人的な作品評でした。ww
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