テーマ:映画鑑賞(880)
カテゴリ:映画
映画「AMY エイミー」を観に、角川シネマ有楽町へ行ってきた。
アカデミーの長編ドキュメンタリー賞を受賞したといっても 正式なアルバムを2枚しか発表していなくて 27歳で亡くなってしまったイギリス人シンガーの映画なのに 結構な数の客が入っていて、正直驚いたし、ファンとしてはちょっと嬉しかった。
映画はまだデビュー前のAMYが映し出され、ニックというマネージャーと知り合い オーディションを受けて音楽キャリアをスタートさせるところから始まる。 その頃からのプライベートも含めた映像が極めて豊富に残されているのに まず驚かされたけど、デビュー前からジャズシンガーとしての完成度が高い上に 自作の曲もかなり特徴があってユニークなのに凄さを感じた。 AMY自身がこの頃のインタビューで、自分もまだ10代なのに 「10代の頃に街中に溢れていた流行の音楽は全くつまらない。 だから自分で曲を作るしかないと思った。」と話していたり 「自分は自身が体験したことしか音楽に出来ない!」と断言していた通り 彼女が亡くなるまで、それが一貫していたことが映画を通してよく分かったし 正直、カッコいいと思った。
彼女の家族を一旦は捨てた父親も、彼女が最も愛した男性も 彼らがAMYに関わっていなかったならもっと幸せになれたかも・・・と 疑問符が付くほどクズ男に思えたけど それでもボロボロになるまで離れられずにとことん愛したからこそ あの素晴らしい音楽が生まれたのかもしれない。 自分がこうありたい、こうなるんだという 傍からみたらイキガッているような、強い信念の持ち主って 意外と心の中には弱い部分があって、滅茶苦茶なことをやったり 自分が与える愛や他人から受ける愛に盲目的なほどのめり込むのかもしれない。 でも望んでいなかったのにスターになってしまった重圧やストレスから 逃避しようとしたかのように、愛する男の影響からドラッグや酒に溺れて ボロボロになりつつあった時期に 中継先ではあったけどグラミー賞の授賞式に プレゼンターで憧れのトニー・ベネットとナタリー・コールが現れた時の あのAMYの驚きと幸せに満ちた表情が何とも言えないくらいすごく良くて 私の中では一番好きなシーンであった。
映画を見終わった後に何とも複雑な心境にさせられる映画だけど 昔のロックスターを見ているかのような稀代のボーカリストの生き様が ドキュメンタリーであることを忘れてしまいそうになるほど とてもドラマティックでリアルに描かれていて 観ていて本当にあっという間の2時間であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.08.06 08:21:04
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