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2008年09月16日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今回はちょっち本格的に書いてみます。


出産

20数年前、大阪は田園風景が広がる田舎町の病院で生まれる。
家系はかなり昔から女系とあって待望の男児&長男&もう婿養子を確保しなくてすむというなんともありがたい出来事に親族一同涙無しでは迎えられなかった瞬間である。
その2年前に姉を出産していた母だが、「まさか自分の中に男の子が居るなんて不思議でしょうがなかった」と、当時のことを実家に帰る度にほぼ毎回聞かされる、もう母も歳かもしれない。
予定日を2週間過ぎても出てこない我が子、少しナイーブになりながらも「よっぽど私のお腹の中の居心地がいいのね」と、対面する前から親バカっぷりをさらしていたらしいが、とんでもない放蕩息子が生まれるのである。
いるのかどうかは知らないが、神は逆子出産というかたちで私をこの世に送り出した。
頭が引っかかりなかなか出てこなかったのだ。姉を産み落としたときは書いて読んで字の如し、頭からツルンと出たらしいが、先生が言った「足が出ましたよ」の一言で母は頭が真っ白になったらしい、なにせ前回とは全てが違うのだ、無理もない。
意識が朦朧としつつも、やっとこさ出てきたわが子の顔はお尻まで伸びた髪の毛で覆われていたのである。ついでに天使の歌う賛美歌、産声まで上げないときたもんだ。
先生が私の足を持って逆さにし、背中やお尻を叩くさまを室内の全員が息を呑んで見守っていた。
産声はない。先生が私の顔に張り付いた長い髪を掻き分けたとき、パッチリ開いた瞳が睨みつけていたのである。
波乱と喜びと少しの苛立ちを含んだ出産は無事に終わった。


幼少期

以後たぶんお目にかけることのないロングヘアーもバッサリと切られ、男の子としての自覚が早くも目覚めたのか、保育器から飛び出さんばかりの活発さを見せ、一躍白衣の天使達の人気をさらっていた、第一期モテ期をもう使ってしまうとは、もったいない。
母乳100%で育てられたせいか、その成長は著しく1才になるかならないかで歩き話しはじめた。ちなみに第一声は「ママって言って」の母の願いは叶わず「ミカン」っだったらしい、正直な子だ、小腹でも空いてたんだろう。
名前は行き着けの(行き着けって言うのか?お世話になっている?)お寺の偉い住職さんからいただいた、ありがたい話だが母は提案された2つの名前のどちらも気に入らずその1文字ずつを取ってくっつけてしまった、だから物事をゴチャゴチャにしてややこしくしてしまうように育ってしまったんだきっと。
とにかくよく動く子で、高いところがあれば登り道があれば走り坂があれば滑っていた。
そして幼稚園に入り、その行動力はより開花していった。
園内にある園具を遊びつくした私は物足りなさを感じて頭をもたげていた。そこで親しい遊び友達を集めてワンランク上の独自の遊び方を作り上げていったのだ。
1つ紹介すると園具の花形ブランコの乗り方である。数年前、様々な事故が多発して園具が取り外されている公園も当たり前になってしまったが、このブランコも例外ではない。失敗を繰り返して人は成長するのだから。
もとい、ブランコは常に人気を博していた園具だった。休憩時間になると走って行かないと列ができてしまうほどにだ。「あと5回こいだらかわってな」となればカウントダウンの掛け声がついてくる。
そこで考え出したのが4人乗りである。このブランコのデフレ状態(略ブラデ)を一挙に解消することになる画期的な乗り方だ、今やったらば確実に保母さんや母親達に囲まれて引っぺがされてしまうに違いない。
未来を託す子ども達に真似されて怪我されても困るので詳しいフォーメーションは書かないが(私は教わるだけではなく体験して学ぶことを進めるが)一味違った鎖のきしむ音と乗ブラ員の重量が作り出すG(重力)のそれは、まるでニュートンになったかのような高揚感があった。(俺ら林檎やアップルなんやー)

「プロフィール2」へ続く








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Last updated  2008年09月16日 08時56分06秒



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