Er ist's☆Spring has come!
8月23日はラリグラスの会・チャリティーコンサートです。合わせもぼちぼち始まっております。わたくしは、ソロ(ベートーヴェン『ワルトシュタインソナタ』)の他、伴奏を何曲かとSちゃんと連弾を演奏致します。伴奏する曲の中にヴォルフ(Hugo Wolf 1860-1903)の" Er ist's "が入っております。この曲を初めて弾いたのは学生の頃。大学4年かな。大学院生の歌の先輩の伴奏をさせてもらっていて、その先輩がドイツリートをよく歌ってらっしゃいました。今思えば、学部生のわたくしに伴奏を弾かせるなんて勇気あるなあと思います。院生にもっと上手な方が沢山いらっしゃっただろうに。院生は論文や自分の演奏が忙しいから、伴奏をする人が少なかったのでしょうね。先輩の修士演奏はバッハとヴォルフだったような・・・。モーツァルトの演奏会用アリアだったかな。そんなわけで、わたくしは" Er ist's "と久しぶりの再会を果たしました当時はドイツ語は全然できなかったけど、今ならちゃんと読めます" Er ist's "は「もう春だ」などと訳されますが、原題には直接「春」を意味する単語は含まれてないのです。代名詞" Er "(he/it)が使われています。とにかく、後半で " Frueling , ja du bist's! "( Spring , yes, it's you !)と2回もフォルテで繰り返し、最後は " ja---- du bist's! "(yes, it's you!)で締めくくるので春が来た喜びを歌っていることは間違いないです。因みに詩はMoerike(メーリケ)。1分30秒にも満たない、短い曲です。Er ist's/ You Tube ピアノの短い前奏から、春の訪れにワクワクする気持ちがよく表れています。すみれは夢見て(20秒くらいのとこ)の " schon " についたコードが素敵 夢見てるわ~~そしてハープの音が聴こえます(30秒くらいのとこ)遠くからかすかに。(von fern ein leiser Harfenton!)そしてもう、たまらなくなって、春! おまえか!(Fruehling , ja du bist's!)に至るのです。その後、ピアノの後奏の長いこと・・・・。ドイツリートの中でも、ピアノが目立っちゃう筆頭に上がる曲です。学生の頃と比べて、大人の演奏ができるようになったかしら今、夏だけどな・・・