☆ アジアな風 第三章ハノイ ~11月24日(木)~ ☆
友達といえどもこれはビジネスだ。帰国後もすごく世話になるだろうし、今回の買い付けもかなり助けられている。マージンを決めておくべきだと昨晩、フロントの兄ちゃんを捉まえて話し込んだ。毎日迎えに来てくれてる子は、ベストフレンドでありビジネスパートナーだ。マージンを払うべきなのだけど、少なすぎると彼女に対して申し訳ない。多すぎると彼女の両親に対して申し訳ない。失礼な話かもしれないけど、ベトナムの平均月収というのはどのくらいなの?兄ちゃんはしっかり聞いてくれて、内容も理解してくれた上で教えてくれた。「US$400くらいだろうね。」昨日少し疲れ気味な顔をしてた友達に、「今日はヒトリで平気だからゆっくり休みなよ。」「ううん。どうせ仕事もないし。じゃ、昼頃行くことにするよ。」朝からハイガン通り、ハノイ大教会辺りのお店を巡ってみる。外国人旅行者がめちゃめちゃ多く、一軒一軒のお店もかわいい。あなたたちの運んでくるベトナムの風は、とても温かくて、何故か懐かしい気持ちにさせてくれます。昼過ぎ、友達が登場。仕事は一段落したし、のんびり街を歩いてみよう。フランスパンも有名だということを思い出し、食べてみることに。日本のそれより歯応えはないが、それは焼きたてだったからなのか、しかし美味い。ステーキチックな肉を中へ挟み、ハンバーガーのように食べるのだが、なにやら絶妙だ。その後パフェを食べ、ふらふらと街を往く。友達はオレの嫁へのプレゼントを探していたがなかなか難しいらしい。何がいいのかわからないのだと。「何をもらったとしても喜ぶよ」と言ってみるが、「すごく喜ばせたいんだ」と、いろいろなモノを手に取っている。いいヤツだ。晩飯に友達を呼んだのだと、ホテルのロビーでその友達を待つ。オレと友達、その友達を合わせて計6人。バイク3台で、「いざ、ハノイの夜」少し肌寒い風も、彼らの人見知りでより冷たく感じられる。たった一人の外国人だが、イヤな空気は耐え切れない。盛り上げ役にまわること10数分、漸く打ち解けることができた・・・かな。もう一頑張りだと、恋の話などを少々。国境違えど恋はする。そろそろ仲良し6人組だろうと思った矢先、日本語を教えてくれと、悪い方向に向かいだす。これほど面白くない会話というのも無い。ヤツ等は日本語を数個覚えたところでどうするというのだ。「こんにちは」「こんばんは」「最近どうよ」「ボチボチっすよ」。つまんねぇ。みなさん、もう少しコミュニケーションを大切にしましょう。さて、お会計。友達の面子もあるだろうし、どうせ合わせて\1,500。出すべかな。なんて思っていると、友達がレシートをオレに渡した。おいおい。他の友達もそれが当たり前だと言わんばかりに。大勢の友達の手前、その場では怒ることをせず、とりあえず払う。ホテルに送ってもらい、友達だけ呼び止めた。オレは友達のこと、ホントにいい子だと思っている。まるで妹のよう。だから言った。「おまえらベトナム人にはプライドがないの?」「ごめんね。でもあなたはお金をたくさん持ってきてるでしょ?」「お金があるないの問題じゃないだろ?」日本人、ベトナム人、子供、大人。ホテルの前に腰掛けてタバコに火を点ける。友達のバイクが群集へ消えていく。曇った気持ちも、この煙と一緒に流れ去ってしまえばいい。11月24日(木) 完←励みになります。