汗をかいてはいけない。
北海道の寒冷による凍傷についてお話ししましたが・・・・・そこまでなくても、問題は起こるのです。凍傷防止のためにしっかり着込んでいても、気を付けなくてはいけないことがあります。着込むと、肌表面の温度は上がります。そのため、発汗し温度を下げるように体は反応します。よく考えてみてください。露出している顔はマイナス気温ですが、着込んで外気を遮断しているので・・・・着込んでいる部分は簡単に体温に近い温度になります。つまり汗をかくのです。気温がマイナス15度より低くなるとダイヤモンドダストが表れることがあります。これは空気中の水分が凍る現象です。つまり空気中の水分がどんどん凍って降り注ぐことでとても乾燥することになります。そんな低温乾燥状態の空気中だと、汗をかくと水蒸気は冷やされ水になりやすい。また、乾燥で水は気化しやすく、気化するときは大量に熱を奪います。襟元や袖口などからどんどん水蒸気は出ていきます。汗をかき続けるけると自然と下着は濡れ、濡れることによって体温を奪います。気温が低い事で、汗による冷却は夏の何倍にも早く簡単に体温を下げてしまいます。この体温低下、35.5度あたりまで下がると動けなくなります。体温が34度以下になると意識が無くなります。例えば、走る(歩く)スキーなどで1時間ほど運動したあと・・・・勿論汗はかいています。体は火照っているからとそのままにしていると簡単に低体温になってしまいます。体が火照っているうちに着替えをして、着込んで体を冷やさない様にしないといけないのです。ここまで話しましたので予防は解かると思います。1 なるべく汗をかくようなことは避ける。2 汗をかいたら濡れた下着を着替える。3 運動で暑くても、運動を止めたらすぐに着込む(保温する)。対処も触れておきます。1 暖かい室内に移動しましょう。 まずは外から温めます。 室温が25度以上の部屋で濡れた着衣を取ります。 意識が無ければ、温(ぬる)めの濡れタオル(40度前後)で温めましょう。2 温めの甘いコーヒーや温めのココアなどを摂取しましょう。 内側から温めますが、暑すぎてもダメです。 40~60度ぐらいのものがいいです。 甘いものを取らせるのは、糖分を取ることで発熱させるエネルギーを補充できるからです。 また、汗により脱水も併発しやすいので水分を取らせ、排尿の確認も大事になります。冬山登山では、ポケットにチョコや飴を入れて、ちょこちょこ食べるそうです。寒冷で奪われる体温を維持するために、糖分の接種を欠かさないためだそうです。疲れ切ってしまうと血糖値が下がり過ぎていることが多く、動けなくなり食べれなくなってしまうからです。動けない、食べれないは、汗をかいてなくても体温を作ることが出来なくなって低体温になってしまうことが多いです。しっかり防寒をしても油断はできないのです。来年は雪まつりがありますから、参考になれば。