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テーマ:海外生活(7771)
カテゴリ:生活、暮らし
この日はラナというイラク人の25歳の誕生日だった。 彼女はミシェルの親友であり、23歳に11歳年上のハニと結婚をしている。 そんな彼女の一番の友達はミシェルであり、インド人の友達ニシャーントである。 私は彼女にとって比較的新しい友達だ。人数は少ないけれども気心しれた仲間で集まり、彼女の誕生日を祝おうということになった。 このブログでもすでに紹介したフィリピン人のミシェルはラナの紹介で長きにわたってストレスを強いられてきた叔母の旦那の家(叔母はいい人だったのだが)を出て、ラナの実家に住むことになった。そこでラナの提案から実家で(今は旦那さんの実家で暮らしている)バーベキューでもしようということになったのだ。 ミシェルのステイ先でもあるラナの実家は、オークランドの北部ノースショアの更に北部にあるアルバニーという閑静な住宅地にある。そこにはラナのお母さんと弟のセイルが住んでいる。 キッチンに集まって皆で早速仕込みに取り掛かる。 ラナを始めとするローマン・カソリック教徒はキリストの復活祭でもあるイースターまで小斎という獣肉を食べれない期間に入っているらしく肉を口にできない。ミシェルもその理由で金曜日には肉が食べれない。本来ならば、乳製品もダメということもあるらしいのだが、解釈の仕方の違いにより、最近では自分の好物を取らないということで誓いをたてている人もいるらしい。 ということでラナに気を使い肉料理を極力避け、ミシェルはラナに自分の得意料理(?)のチーズスティックというチーズを春巻きの皮に包んだ物を前日から作っていて、さっそく揚げにかかった。 これかまたカラッとあがってさくさくと香ばしく、ケチャップとマヨネーズを混ぜたソースをつけてかじると中からとろっとしたチーズが出てきて料理というかおやつのようでビールのあてにはもってこいのような感じ。 ニシャーントはインドのこれまたチーズ料理を披露。ヨーグルト、インドのスパイスミックスをかき混ぜてできたオレンジ色のソースの中にまるでフェタチーズのようなインドの真四角にカットされた白いチーズをいれて絡めてそこにピーマン、たまねぎを適度な大きさにきったものを交互に串に刺していってそれをBBQするものらしい。 ニ「写真撮ったら、頂戴ね。それインドの母さんに送ってちゃんと料理してる証拠にするから!」 ミシェルは既にいろいろと彼女にプレゼント、ニシャーントなどはインドのチーズ料理を作るという事だったので、私は何にしようか迷った。 そこで思いついたのが、3人で彼女に何か歌を作って贈ろうということだ。 彼女のために封印したギターを再度プレーするため、友達からギターも借りて前日の夕方から集まって曲作りに励んだ。久々のギターだったんで指が痛いのと演奏がボロボロだったので何か簡単にできる曲を歌詞を変えて歌おうということになりしばし考えたものの、ミシェルはポップスとフィリピンのポップス、ニシャーントはインドのポップスとウエストライフそして極めつけが「ウップス、ア~イディ~ディッアッゲ~~ン♪」なんてインド訛りの英語でブリトニー・スピアーズを唄出だす始末(苦笑)。結局3人で知っている共通の歌がないので「ハッピーバースデー」の歌詞を大幅にラナにまつわる内容の歌詞に変えることにした。曲は非常に短いので全部で6番も歌詞を作り、そのうちの2~4番はノリノリのロック調でガラリと雰囲気を変え、残りは普通にコード弾きにした。もちろん内容は彼女のいいところ悪いところなどと日常にまつわることで途中は悪口もちょっぴり混ぜつつ最後はアラビア語でハッピーバースデーを歌って締めくくる形だ。 一通り食事の支度が終ると車から急いでギターを取ってきて、ブルースを刻みつつ部屋に登場。 それだけでも「ああ、ギターだ!!」とインパクトを与えてからいよいよ本番。 実際に彼女の前でニシャーントの面白おかしいメンバー紹介と共に曲を元気よく披露したら多いに受けてくれた。 「こんな歌のプレゼントもらったのなんて初めて!」 そしてそれに畳み掛けるようにしてゆっくりとBGMとしてアルペジオでバラードを弾きつつミシェルがラナに宛てた書いた手紙を朗読。 「私の心の支えでいてくれてありがとう」的な感謝と純粋な友情の形を語った内容にミシェルは朗読の途中で涙を流してしまい、それにラナももらい泣き。ああ、なんと美しく感動的な場面だったことか。 お互いにハグを交わしたあと、私個人的に練習したジョン・メイヤーの「Daughters」(8曲目)を弾き語りしてパフォーマンスを締めくくった。(残念ながらパフォーマンスの模様はカメラマンである私がギターを弾いていたため、写真がない。) その後は 料理を次々と調理しだして食べたり飲んだりとまったりとした時間を過ごした。 あまり酒を飲むほうではないのだが、ビールより蒸留酒系の方が好きで、マティーニを作るというので頂くことにした。 テキーラ、コントロウというフランスの柑橘系の酒に、マティーニミックスと氷をいれてミキサーにかける。 しかし考えたらここの時点で気づいてなければいけないのは数々の強度のアルコールが入っていることだ。しかしながら甘い口当たりにすっかりそんなことを忘れてしまった…。これがあとでとんでもないことになるのに誰が予想できただろうか。 マティーニグラスなんぞあるはずもなく普通のグラスに2杯ほど軽々と飲んでしまった(苦笑)。 べ「ライムとクラッシュアイスがいい感じ~♪」 ちなみにこれが本日のメニュー。 タンドリーチキンにベークドポテトチーズ、チーズスティックにえび春巻き、サラダにインドのチーズBBQ。(チーズが多いですね…。) 幸い天気もよくバルコニーに座っていたりと時間がゆっくりと過ぎていく。 うかつにも太陽の下でボーっとしてしまった。これがいけなかった。 みんなで一緒に写真撮ろうとたっているとあたまがグルグル目には星、笑顔なんか作れるはずもないのに無理してたら見事しかめっ面しか作れない(苦笑)。 べ「まじやばい!立ってるのがしんどい!横にならんと!」とカウチに移動して勝手にのびてしまった。さすがにこれに面白がっていた皆もうんともすんとも言わない私をほっぽって、引き続き飲み食いしている。皆の笑い声が段々遠くかなたに消えていく…。 一時間後、私は復活した。 そしてそれに喜ぶ皆。氷水を飲みつつみなのところに行くと、みなも負けず劣らずもうすっかり出来上がってる(苦笑)。 宴は続き、アラビアンなダンスミュージックにあわせてみな踊りだす。 みんな踊りまくり!注:みんなよっぱらってます(笑)。 おかあさん、ノリノリでなんかかわいい。その後ろで潰れている娘(笑)。 しばらく踊っているとさすがにみな疲れてソファーに横たわりだす。 その頃にはあたりは暗くなって、デザートでもあるケーキを出してきてもう一度歌を歌いながらケーキカットをした。 ↓↓見よ、この姿!寝てまでしてケーキをむさぼるこのインド人を! この時点で私はもう完全に正常に戻っていた。 私はしらふでいけない理由として運転が控えていることと、この酔っ払いインド人を家へ送っていかなくてはいけないのだ。 そしてそろそろお開きとなった。 長いパーティーで最後にみんな潰れてしまったけれども、とても楽しめた。 何よりもラナ本人が一番楽しんでくれたのはよかった。誕生日おめでとう。 ♪Cranberries - Linger(7曲目) 酔った写真掲載は終了しました。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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