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2022.06.11
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カテゴリ:あの日の光景
朝方、枕元の夫の携帯が鳴った。

すぐに私が取って、相手先を見ると見覚えのある番号。

分かりやすい1の数字が並んでいて、最初は市役所?と思った。
夫が起きないので私が出ると姑の入院先からだった。

容態が悪化したのでご家族の方来て下さいと。

そうか、このように連絡が入るのだなと何だか他人事のよう。

十分予想はしていたので、落ち着いて二人で病院へ向かう。

夏の清々しい朝。
人気の無い駐車場に入ると、連絡した義姉も白い軽乗用車で入ってきた。

高齢で家族も介護もできることはしたのでみんな穏やかで覚悟もある。

部屋は5階で、姑は前回見舞った時と変わらないように見える。

北側の大きな窓から街が見渡せる。
一人でその風景を眺めた。

鳥が目線より下を、優雅に気持ち良さそうに飛んでいる。

ヘルパーの仕事先の家も見える。
左右に伸びる道は、その利用者宅から車でスーパーまで行った道だ。

一緒に行った管理者Sさんのことも頭をよぎる。

早朝人気がない街の様子。

姑との別れが近づいている。

同居生活は楽しいとはとてもいえず、居候の気分で安らぎはなかった。

家族よりも人との付き合いを最優先にし、その価値観を私達家族に押し付けてきた。

介護も私達家族にしてもらえた。

夫には小出しに不平を言っていたが、結局は何も解決はしなかった。

姑は義姉家族、義弟家族、親戚、友人からは素晴らしい人という評価。

私達家族の犠牲の上だったのに。

なんで当時、私は戦わなかったのか。
今は悔しくて仕方がない。

でも当時はできなかった。
子供達のことを考えて我慢を選んだ。

数日後、姑が亡くなったと連絡が入った時、深く息を吐いた。

「長かった。」
私はもう60代になっていた。
子供達も独立していた。

その後、何となくギクシャクしていた義姉、義弟とも立場が同じに感じてよい雰囲気の関係になったと実感している。

同居なんて何も良いことがない。
別に住んでいれば良い関係なのに、同居しているだけで相手を憎んだり、我慢してストレス溜めたり。

あの夏の日の静かな朝は、私の心の中そのものだったのかもしれない。





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最終更新日  2022.06.11 17:07:15
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