カテゴリ:日々の日記
それ故少しばかりの時間があるので、ブログを久しぶりに更新したいと思います 先月、文化祭がありました。 四文化部所属の僕としては、文化祭は、部活生活の集大成、運動部でいう総体のようなものでして、 ラストを飾るべく頑張りました。
ブログにも何度か登場してますが、 生徒会を一緒にやっていたJ君、 彼とはよく色んな話をします。 人間関係だとか、社会についてetc… そのなかでいつも思うのですが、彼とは本当に意見が合うんです。 っていうか、考えてる事が一緒なんですょ。 別々の家庭で育ったのにどうしてこんなにも合うんだろうかと不思議に思ってしまうほど。 だから、俺にとっては、双子の兄弟のような存在なんですね。 で、前解説が長くなりましたけど、こっから本題。 彼とは美術部の唯一の男子二人組でして、前々から文化祭では一緒に何か作ろうと相談していました。 ほんで… 僕らの共通の思いである「個性に生きる」とか「それぞれの存在、意味」とか「自然は芸術的」とかを表現した作品にしたいな、って話になったんですね。 んで、ここからは、文章ではとても伝えにくいんです…故に抜粋的な会話で表現しますね、 「友達にうまく気持ちが伝わらない」って話から 「人によって赤と青みたいに根本から違う生き方、考え方をしてる」 「人によって自分につけてきた色が違う」って話になって 「自分の経験から人は、自分に色んな色をつけていってる。」 「その色合いから意見があったり合わなかったりする」 「色んな経験を通して色んな色をつけていって自分だけの色の組み合わせを作る」 「青色系が多い人、赤色系が多い人、それぞれで気が合ったり合わなかったり。」 「色んな色を持ってる大人になりたいね。」 的な話を1.2時間してて 「今頭の中に浮かんでるイメージは…。」 「丸いたまっぽい感じ」 「うん、球やな☆」 という感じの話を半年前くらいにしてたんですね。 んで、そこから発展して、 「文化祭でおっきい球を作ろう!」 という結論に達したわけです。 製作内容の主部分は決まった訳ですが、いったいどうやって球を作るというのでしょうか。 …。 竹を曲げてつくろうか? 堅い針金をまげて作ろうか? いや風船か? 糊和紙を重ねていくか? 段ボールつかって? ん~… ん~… あ、!サッカーボールの形で作ればいいやん! ほんまそれや! という訳で、巨大球を五角形12枚と六角形20枚で作る事に決まりました。 コーナンで材料探しをしてたら、発砲スチロールがあったので発砲スチロールで作る事に。 それからそれから…塾がない日は毎日どちらかの家で作業をし始めました。 その後も文化祭に近づくにつれてアイデアがどんどん浮かび、 どういうものを作るかが大体決まってきました。
各部活展示場所は一カ所という決まりがあったので、 職員会議の前に「有志団体としてでもいいので場所を下さい」という申請書を出して、余った場所をもらいました。 それが、なんと校門から校舎までの坂道…。 「こんな広い場所で…どうしよ…」 「でも、ここやった文化祭来た人全員に観てもらえるで!」 「ほんまやな……!!」 「俺らの全力で頑張るしかないなb!(w」 「やったろやーないか!」 そんなこんなで火がついた俺らでした。 雨の日もチャリをぶっとばし材料収集に走り… 時には、家族を巻き込んで協力を得ながら… 夜はSkypeで部屋と部屋を繋いで作業をして… 週末は泊まりがけで作業を続けました。 頑張りました、怠惰な俺らが久々に全力で
(五角形12枚+六角形20枚)×30=960枚 セロハンテープでぺたぺた。 ぬりかべ~。 バーナーで熱したカッターナイフで切り抜いていく。
でも、文化祭まで後5日と迫る中、天気予報士は僕らに現実を叩きつけました。 文化祭の土曜日、曇りのち雨。
毎晩作っている小球は紙製。 雨対策に防水スプレーも、ラッカーも試した。 でも逆効果だった…。 当日雨が降らない事を祈るばかりだった。
文化祭前日の放課後、僕ら二人は坂道30mに設置を始めた。 雨が降り出したけど、構っていられなかった。 大きな木槌で棒を地面に刺しまくり、木に登り、針金を繋ぐ。 今日出来る事はすべてやっておかないと…。
真っ暗になって下校時刻を過ぎたけど、 許可をもらって作業を続けた。
坂道を川のように流れる雨のなかで 全身びしょびしょだったし、制服はどろどろになったけど、楽しかった。 暗くてJの顔はよく見えなかったけど、 きっとJも俺と同じような気持ちに違いなかった。
あとは、明日晴れる事を祈るだけ。
夜は一緒に作品紹介ポスターを作った。 作業していくうちに固まってきた自分たちの思いを文章にした。
「Original ISM」-------人は皆、初めは白い球で、それに人生を通してさまざまな色をつけていく。赤色や青色、さまざまな色が存在し、色をつけた部分が増すごとに、人としての個性、オリジナリティーが確立されていく--------こう考えた僕らは、面によりグラデーションの出来る32面体を用い、また学校は自分たちに色をつけていく場所」という意味を込め、 白で統一した”球”、同じ長さが存在しない”ポール”などを正門から約30mの距離をひとつの風景として表現しました。 自分の考えを持つことで自分の色を作ることができる、と僕らは考えます。友達や家族と話をすることで、 色を混ぜたり、塗りなおしたりして"自分だけの色"を持つことが出来るのです。 "自分だけの色"を探すことが、今後の人生において、重要なものになってくるのではないでしょうか? 個性を生きる オリジナル主義。 Original ISM
Jの得意分野であるパソコンでの作業、ポスター、掲示物は、Jにまかせて、 俺は最後の細かい作業を終えてベットに突っ伏した。
朝6時… 降ってへん!!! 曇ってるけど降ってへんではないか! めちゃめちゃ嬉しかった、祈りが届いたのだ。
雨上がりの草木はしっとりとしていて、いつもにまして美しかった。 植物たちの間に設置された真っ白の球達がより強調されて浮き出て見えた。 最高のコンディションだ。
二人で急いで、残りの設置作業をする。 作業する横を友達、先生が通るたび「すごい」の感嘆の声があがっていた。 作業を終えるまで終始俺らがニヤけていたことは言うまでもない。
作業を終えて、Jはクラスの準備へと向かい、 俺は家に帰りシャワーを浴び、再び学校へ。家が近くて本当に良かった。 作法室に直行し、袴に着替え、茶道に頭を切り換えた。
…。 三年目、最後となるお手前をして、茶道部生活にも終止符を打った。 お茶席に200人以上来て頂けたので、言うことはもう何もない。
無事文化祭が終わり、閉会式… 教頭先生は講評で 「私は、この学校に来て初めての文化祭でした。 長年の経験から、文化祭の展示を観ればその学校がどんな学校か分かります。 この学校はすばらしい学校だと思いました。非常によい文化祭でした。---------。」 とおっしゃった。
帰り道、学校を出るところでその教頭先生が、 「君たちが家の前で作業していたのを知っていますよ。 頑張りましたね。とても良かったです。」
………………!!! なんと教頭先生は、俺らが家の前で作業していたのを見て知っていたのだ。 講評でのあの発言の直後の、この言葉には胸を打たれた。 嬉しくて飛び上がりそうだった。
その後も、PTA会長や保護者、先生、友達から色んな言葉をもらった。 こんなに満足感たっぷりの経験は未だかつて無かった。 嬉しすぎた。 言葉では表現しきれない深く厚い感情があふれて来た。 文化祭が終わってもこの興奮はしばらく収まらなかった。
高校生活における集大成。 たった二人でいったい何が出来るか不安だったけど、最後にはちゃんと形になった。 変かもしれないけど、こればっかりは自慢してもいいかなって思える。 俺たち頑張ったよなって。
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