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凛のタン...確かにいつかは闘わねばならない相手である事は分かっていた、その事は確かに覚悟していたのだが、しかしまさかこんな早い段階で遭遇するとは...!「うそっ!」「でけえっ」隊員達が驚愕の声を上げる、この思わぬ奇襲攻撃に不意を突かれた格好になった我々は、軽い恐慌状態に陥って行った、実際初めて目にする凛のタンは今思い返しても明らかに異常な形態であった、重量、色艶とも通常の小規模な焼肉戦闘ではまずお目にかかれるレベルのモノではない、これをどう攻撃しどう撃退せよと言うのだ!途方に暮れる我々の前に女将が現れ、再びレクチャーを開始する、要約すれば以下の通りになるであろうか
1:片側の焼き面が縮むまで焼く 2:縮み切ったところで反対側も同じように焼く 3:縮んだトコロを頂く どうやら中身に火が通り切らず、レア、ミディアム・レアであっても問題ないようだ、女将に言われるまま鉄板にタンをセッティング、シューーーっと言う軽い焼音と共に全員が戦闘を開始する、タレでごまかしの無い塩味のみの巨大なタン...一体どんな衝撃が待ち受けるのか?徐々に縮み行くタンの様を眺め、私はぼんやりと自分の身に降りかかるであろう事態について、まるで他人事のように思いを馳せていた、辺りに立ち込めるタンの香り...先ほどのつくねのように自己主張はない、思いの他上品だ、しかしつまりそれは兵器としての精度を落とす「臭み」が少ない事を示している、高い精度、レアのタン、このサイズ...様々な要素が頭の中を駆け巡るが、一向にまとまる気配はない、要するにこの兵器がいかなる手段で攻め来るか想像が付かないのだ そうこうしているウチに片面が縮み切った、その格好は海の至宝アワビの様にどことなく似ている、しかし実際のところ、隊員全員がこれで本当にタンが縮み切ったのか自信が持てないでいた、どこまで火が通っているのか...全員が一抹の不安を抱えたまま仕上げを行うべく、もう片面に焼きを加え始める、再びゆっくりと縮み行く塩タン....未曾有の衝撃は目前に迫っていた(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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