六本木ヒルズにほど近い西麻布交差点に忽然と現れた
忍者屋敷のような居酒屋さん「権八 西麻布 / Gonpachi Nishiazabu」。
店内の梁も灯りもホンワカいい雰囲気です。
入り組んだ色んな会社の電車を乗りこなすことも出来ない私が、
(モノレールと空港連絡バスと京急はなんとか大丈夫)
六本木だの西麻布だのに自力で来られるはずもなく、
ましてこんな素敵なお店を知ってるはずなどもっとなく・・・
息子の上司と同僚の方にお誘いいただき訪れることができました。
みなさんの貴重なお休みの日を私なんぞのために、
ありがとうございました。
広州の渡れない交差点やらシンガポールの不景気やら
香港、ロンドン、大連、台湾などなど、
赴任してきた土地のお話が面白くて
ありゃ、気づけば料理の写真をあまり撮ってなかったわい。
メニュー曰く「絶品!手羽先 / Tebasaki」、
美味しくないわけないよね。
この↓「YOU占有率」の高さにもビックリ。
周囲を外国の方々にギッシリ包囲され続ける異常事態に、
どこでもドアで異国へワープしちゃったのか、
はたまた飲みすぎで意識を失い夢でも見てるのかと不安になり、
みんなで「ここ日本だよね」と何度も確認し合わずには
いられませんでした(笑
なんでも「権八」は映画「キル・ビル / Kill Bill」の撮影モデルになったこともあり、
別名「キル・ビル・レストラン / Kill Bill Restaurant」と呼ばれているとか。
スティービー・ワンダー、スティーブン・タイラー、レディー・ガガ、
シルベスター・スタローン、ノーマン・リーダス、ドルフ・ラングレン、
マルーン5、キアヌ・リーブス、クエンティン・タランティーノ監督、
ついでに スットコドッコイ 小泉純一郎&ブッシュの凹凹コンビなどなど
著名人も多数来店しているそうです。
「権八」では希少種かもしれない日本人のテーブル、
あれがボクたち。
〆にお蕎麦をば。
"つるり"とやさしい蕎麦の香を楽しみつつ、
極悪添加物「果糖ぶどう糖液糖」のインチキくさい甘みのしない
きちんと美味しいそばつゆに感嘆。
帰りに前後を高い壁のような外国の方々に挟まれて出口へ向かっていると
その「YOUの群れ」をあっぷあっぷ掻き分けながら
お店の人が私の方へ近づいてきて手を握らんばかりに
「いつもいつもご利用いただきありがとうございます!」
と言い放つではありませんか。
うーーーん、ヨシヒコそれちょっと違うんじゃないかなー(メレブ?)
私の記憶が正しければ
このお店にも、いや西麻布にさえ足を踏み入れたのは初めてのはずだし。
でもあんなに真っ直ぐ目を見て言われると、
パーマン2号かグレムリンのように増えた私の知らない私が
夜な夜な権八で蕎麦を手繰っていたとしても
まぁいいかという気持ちになる。
思い起こせばこの数日前、品川浦の舟だまりを眺めに行って
目に留まった北品川橋の柱を撮影しているときにも(古い石スキ)、
自転車でニコニコと近づいてきた女性に
「先生、土曜日のどうなりました?」
と声をかえられましたっけ。
人違いだよねと思いながら、ひょっとして知り合いだったっけと
「あー土曜日はちょっとワカラナイかなーむにゃむにゃ」言ってると
「えっ?」という顔になり
「ひょっとして先生じゃない?あらーごめんなさい、
ピアノの先生にそっくりだったからー」と言われました。
いやいや、私の逞しい手でピアノなんぞ弾こうものなら、
鍵盤2つ一緒に叩いちゃいますって。
「その先生、よく権八で蕎麦食べてる?」って聞いときゃよかったな。
まっいいか。
南品川にある日本ペイント明治記念館へ向かう途中、
歩道のない狭い道で立ち止まり空を見上げ佇む人あり。
視線を追うと、あらまぁ冬へ向かうというのに花盛り。
冬は墨絵のような景色が広がる北海道で生まれ育った私には
不思議な光景です。
花の名前は「山茶花(さざんか)」、と教えてくれました。
落ちたところが工事中の砂利の上だって、
実も花びらも綺麗です。