べるにーには昔から映画が大好きだった。
小さな頃はお決まりの『東映マンガ祭り』
『東宝のゴジラシリーズ』『大映のガメラシリーズ』
やがて中学生になり、父親に連れられて大人の映画を見せてもらった。
ブルース・リー主演の『燃えろドラゴン』
スティーブ・マックイーン主演の『パピヨン』
クリント・イーストウッド主演の『ダーティー・ハリー4』
洋画が多かったな~そのあたりの映画は今でも良く憶えている。
映画雑誌『ロードショー』『スクリーン』なんてのもよく読んでた。
今みたいにスマホもゲームのない時代、海外は果てしなく遠かった時代。
映画はいろんなことを僕に教えてくれた。
高校生になったべるは、いっぱいの映画を観た。
今と違って2本立て、3本立てで上映されていたからだ。
アメリカ映画ばかりではなく英国、イタリアやフランス、
東欧や中国やイランの作品もたくさん観た。
今でもよく憶えているのはトルコの映画『路(YOL)』だ。
世界にはいろんな文化があって、それには優劣をつけられない。
もちろんフィクションの世界なんだけれど、その国の政治状況や暮らしぶり、
常識や風習、いろんなことを教えてくれた。
先日久しぶりに2本のイタリア映画を観た。
一つ目は『VIVA! 公務員』
国家の経済を圧迫する(笑)中年で独身の公務員が主人公。
人員削減、リストラの対象になっても、
早期退職金の小切手を目の前にチラつかされても、
嫌がらせに地球温暖化や土壌汚染について調査している
イタリア人研究員の暮らす北極圏、
危険なシロクマからの警護の職に飛ばされても、
何が何でも手厚い手当や恩給のため、ぜったいに辞めない主人公の話。
もう一つは『マフィアは夏にしか殺らない』
シチリア島パレルモに暮らす少年。彼はジャーナリストに憧れていた。
同級生の女の子に恋い焦がれ、やがて成就する話が縦糸。
横糸はトゥルー・ストーリー。
70年代、80年代マフィアが勢力を増大させ、
対マフィア運動に命を懸ける検察官、検事、警察官が数多く暗殺された時代。
あまりにも惨い仕打ちに、怒れるパレルモ市民が立ち上がった時代。
『・・・公務員』のお話は、市民サービスが彼らの責務なのにもかかわらず、
自分のことだけ考えて生きてきた主人公が、辺境の地に飛ばされたり、
恋に落ちたりすることによって、困っている人たちを助けることの大切さに気付く。
最後には彼の人生は愛に満ちたものになるお話。
『マフィア・・・・』のお話は甘いロマンスと苦いシチリアの現実、
この真逆な二つの事象がシチリアの光と影そのもの。
とても印象深い、その時代や世相を反映した作品でした。
どちらの映画もカメラワークが素晴らしいし、キャスティングもピッタリ(笑)
観終わって数日経つのに、今も心に棲みついている。
だから、べるにーにはイタリア映画が好きなんですね( ^)o(^ )
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