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カテゴリ:ニュース
アニメ「おじゃる丸」の原案者、漫画家の犬丸りん氏が飛び降り自殺で亡くなられたと報道されました。 妻もスタッフの一部も「おじゃる丸」のファンであったため本当に残念です。 自殺の理由は「仕事ができない」との記事でしたが、同業者としては実に辛く感じます。 僕自身もストーリー作りには苦しめられており、本当に読者にとって面白いマンガが描けているかは常に疑心暗鬼に捕らわれております。 紙に向かってもアイデアが湧かない時は自信喪失気味になり、自分の存在価値までも見失いがちになる事もあります。 おそらくアニメ化や周りの人達から求められるような立場になればなるほど、更に良いものを作らなくてはならないという心境になったのではないでしょうか。 その時にしっかりとしたバックボーンがない場合、重圧に押しつぶされるような強迫観念は日々大きくなるばかりでしょう。 漫画家という職業は企業の社員と違い、雇用保険も雇用年数も保証されておりません。 出版社との関係の利点はあくまで専属契約のみで、作品に人気がなくなれば即座に仕事がなくなります。 40代や50代で連載の仕事を持っている漫画家は本当に一握りです。 もし、仕事ができないと感じたら、将来の展望もままなりません。 人によっては猛烈な不安感に間断なく苛まされる状況になる事でしょう。 いや、それ以上に好きで始めた仕事が出来ない喪失感の方が心を大きく占めるかもしれません。 悩んだ時に相談できる人や、愚痴を聞いてくれる友人が側にいれば少しは精神的に楽にはなるのでしょうが、そうでない人はどんどん自分を追い込んでいくでしょう。 犬丸氏が自殺を決意した本当の理由は、おそらく本人にしか知りえません。 ただ自殺だけは思いとどめてほしかったです。 アニメも長寿番組となり多くのファンの人が存在しておられるのですから、もう少しそのファンの人達に思いを向けてくれたらと感じます。 苦しい心情はお察し致しますが、苦しい時期を乗り越えてこそ幸せはそこに待っている事と信じます。 生きていてこそ、その可能性はゼロにはならないのです。 ただただ、本当に残念としか言いようがありません。 今は、犬丸りん氏のご冥福をお祈り申し上げるだけです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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