|
カテゴリ:カテゴリ未分類
オバマ大統領が就任してから半年。報道によると彼の支持率は60パーセントを切ったようだ。経済対策の効果が目に見えてこないためだろうか。
今アメリカが抱えている経済問題、終わりの見えないイラク情勢、アフガニスタンでの対テロ闘争など、これら全ては前ブッシュ大統領の置きみやげみたいなものである。いわば尻ぬぐいをさせられている格好のオバマさん。 けど世界的な経済不況が1人のカリスマ指導者によって劇的に改善するなんてことはどう考えてもあり得ない話。 しかしその中でも彼は常に前向きのメッセージを発している。 特に印象に残るのは、彼がプラハで核軍縮に関して述べた言葉・・・ “And as nuclear power, as the only nuclear power to have used a nuclear weapon, the United States has a moral responsibility to act.” 「米国は、核兵器国として、そして核兵器を使ったことがある唯一の核兵器国として、行動する道義的責任がある。」 オバマ氏は大統領として初めてアメリカの日本に対する核爆弾の使用を批判的に捉えた。 決して「自分が悪かった」とは言わないアメリカ。そのアメリカ大統領がこんな発言をするとは誰が予想しただろう。 そしてその言葉を裏付けるかのうように米露は7月に核軍縮に関する合意を取り交わしている。核大国である米露が率先して核兵器を廃棄していくことなしには他国に対して核放棄を訴えることはできないという考え方からである。 考えてみれば当たり前のことだが、今まではヒロシマ、ナガサキを正当化し世界の警察きどりで自分だけは核兵器の保有を当然のこととしてきたアメリカがいくら他国に核を持つなといっても何の説得力も無かったのである。 (そのアメリカの核の傘に守られている日本が核兵器反対だの非核三原則だのを叫ぶのはほとんど冗談のようなものだ。) おそらく米国内では自国が大量の核を保有することで世界のバランスが取れていると信じている人間の方が多数派だろう。その中でこの一言を敢えて発言しただけでも彼が大統領になった価値は充分あったのではないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.02 23:14:59
コメント(0) | コメントを書く |