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カテゴリ:産婦人科医療
今日の日記は女性は読まないで下さい。
昔、小さい頃に、「どこの家でも母親がごはんを作っているのに、プロの料理人はなぜ男ばっかりなんだろう?」と思ったことがある。 昨今女性医師が手術を執刀することはめずらしくない。我々もよくお手伝いをさせてもらっている。 で、見ていると、女医さんの手術は男性医師に比べてどことなくあらい気がするのは私だけだろうか? 一つ一つの動きが大きくて、見ていてなんとなく不必要に先を急いでいるような気がする。 「女医さん」と十把一絡げにすることに対しては反論も多いだろう。 初心者の段階ではそれぞれに個性があり、手術の手つきも十人十色である。 しかし不思議なことに、10年選手になればどの女医さんも同じような手つきになってくる。例えばクーパー(手術用のハサミ)の先の動き。女医さんは組織を剥離したりするときのクーパーの開き方が明らかに男性医師よりも大きい。細かくちょっとずつ処理しようとすれば、先をほんの少し開いて繊細に動かすことが必要だが、どうもこのクーパーの先端の動きがあらいように思える。 「あー、そこそんなにザクザクやったら出血するやんけー」と口に出かかることが多い。そんなときはたいてい実際に出血して本人も慌てだす。 男性医師の方が総じて手術操作が細かい。よく言えば繊細、悪く言えばビビリ(関西弁でこわがりのこと)で辛気くさい。女医さんの手術の方が明らかに大胆だ。 男の方がこだわりを持って手術をする人が多い。自分なりに納得のいくきれいな縫合にこだわったり、リンパ節廓清の仕上がりがきれいでないと気が済まないといったことである。 若手の男性医師が、先輩になる女医さんに手術の指導を受けていると、「何してんの?そんなとこさっさとやったらええやん」などと言われて焦っている姿をよく目にする。 まあ、そんなことで「だから女は料理人に向かんのかー」と思っている。こだわりと芸の細かさがなければ料理人のプロにはなれない。日常の家事としてサクサクこなす料理はいいんだろうけど・・・ それと、面白いことに手術が同じような手つきになってくる頃に、みな性格も似てくるような気がする。これはやはり女性として医師を続けていく上で、「男には負けてられん」といった対抗意識が長年作用した末のことだろうか。どことなく向こう気が強くなり、自信家になってくる。しゃべり方も同じような感じに収斂されてくる。大体が早口で、たたみかけるような話し方になってくる。 けど、総じて女医さんの方がよく働くのも事実で、日頃助けてもらっていますm(_ _)m なのにこんなこと書いたらバチが当たるかな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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