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カテゴリ:突発性難聴体験記
Day6〜8
発症6日目の4月3日(金)からステロイドに加えてデフィブラーゼ開始となった。生理食塩水のボトルに溶解してゆっくりと点滴する。見かけはステロイドの点滴と何ら変わらないが、危険な薬なので点滴速度はゆっくりだ。心の中で「フィブリノゲン下がれー!効いてくれー!」と叫びながら点滴終了を待つ。 デフィブラーゼの点滴はステロイドと異なり、血液検査でフィブリノゲンの値を見ながら週に2〜3回量を加減しながら行う。 突発性難聴の治療は入院した方がいいといわれるのは、安静が必要なためだと言われている。しかし病室で何もせずに過ごすことに本当に意味があるのだろうか?突発性難聴は耳の調子が悪いが、体がだるいわけでも痛いわけでもない。そんな状態で何をすることもなく病室に居るのはストレス以外のなにものでも無い。むしろ適度に体を動かして血流をよくした方がいいような気がする。「ストレスが悪い」と言いながら、安静を強いてストレスを溜めさせるのはどうも矛盾している。 ただ私の場合はデフィブラーゼを使用することになったので、通院では万一ケガなどしたときに急な対応が取れないといけないから入院しないといけないという理由があった。だから自分で納得の上入院したのだが、実質2種類の点滴をする2時間ちょっと以外はただ病室にいるだけなのでやはりストレスは溜まる。そして何よりも「治るかどうかがわからない」という状態で病室で悶々としているのがたまらなくつらい。 デフィブラーゼ初回投与終了後の夜、耳鳴りが軽減しているような気がした。ところが実は部屋のエアコンの音が耳鳴りをマスクしていることに気がついた。エアコンを止めれば「ブーン」という耳鳴りがハッキリと聴こえる。「そんな早くから効くはず無いわな」と思いながら就寝。 次回のデフィブラーゼは月曜日にフィブリノゲン値を測定した上で追加予定。 土日は1日1回のステロイド点滴のみ。見舞いに来てくれている妻と気晴らしに売店にいってみた。売店のような人の多いところではざわつきが右耳に響いて辛い。常に右耳の中が「ワンワン」と鳴っている感じ。レジのおばちゃんの声が聴き取りにくい。特に大きい声の方が割れてしまい聴き取りにくくなるのだ。おそらく普通の人は「難聴なんだから大きい声で話してあげないと」と思うかも知れないが、むしろ大きい音の方が耳に辛くて聴き取れない。聴覚補充現象といわれるものだ。 人の多いところはダメだなということで、外に出て病院敷地内の満開の桜を見にいった。 「あー、こんな憂鬱な気分で満開の桜を見るなんて想像もせんかったなあ・・・」 続く・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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