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2015.05.01
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カテゴリ:突発性難聴体験記
私の突発性難聴は厚労省の分類からいえば軽症のgrade1にあたる。(最重症はgrade4)

しかしこの重症度は単にオージオグラムの結果のみから定義されており、患者の自覚的な苦悩度は考慮されていない。もちろん全く聴こえなくなってしまっているgrade4の患者さんに比べればずっと軽症なことに間違いは無いし、実際外に出てみて風が耳たぶを撫でる音、あるいは空高いところで鳴く小鳥の声が両耳で聴こえるときこの上もない幸運を感じる。しかし人の声が耳の中で響く症状や鳴り続ける耳鳴りはものすごく辛い。特に私の場合、1000ヘルツという最も大事な周波数を中心に狭い範囲で聴力が落ちているので耳詰まり感が強い。

この病気を自分で経験していない耳鼻科医にしてみれば、「この程度なら日常生活に支障は無いし大したことない」と思われるかもしれない。しかし患者の苦痛はオージオグラムだけではわからないのだ。そのへんを医療側はもっと理解してほしい。わがままな一患者の立場から節に願う。

さて入院以来ちょっとしたことに一喜一憂しているが、入院が決まった時からある意味冷静に何をなすべきかを考えていた。とにかく発症後2週間が勝負だということは知っていたので、国内外の文献を読み漁ってはどう治療していくのが最善かを模索していた。しかし未だにglobal standardとなる治療法が無い突発性難聴では、文献を読めば読むほど「どないせいちゅうねん!?」という気になる。

入院時にデフィブラーゼを併用しようということで担当医と意見が一致したが、私は同時にデフィブラーゼの効果が出なかったときはどうするか?を考えていた。
デフィブラーゼを選んだ時点で星状神経節ブロックは使えない。となると選択枝として残ってくるのは高圧酸素治療である。

高圧酸素治療の文献はいろいろあって、結論も異なっていたりして、門外漢としては「果たして治療の選択枝に入れていいのかどうか?」悩むところである。
耳鼻科の医師の中でも高圧酸素治療賛成派、反対派がいるようである。反対の理由は、加圧時にうまく耳抜きができないと、中耳腔が陰圧になってしまい滲出性中耳炎を起こし、伝音性難聴を併発することがあるというものである。鼓膜切開が必要であった症例が18%あったという報告もある。そういったリスクの割には効果が明らかでは無いというのが反対派の意見だ。
ただし私はスキューバーダイビングを200本以上経験しているので、耳抜きに関しては何の心配もなかった。高圧酸素治療では2気圧の中で1時間過ごすことになるのだが、これは水深10メートルに相当する圧で、ダイビングに慣れているものにとっては大した圧では無い。

賛成派の意見は、発症後14日以内のステロイド単独治療群と高圧酸素治療併用群で比較すると併用群の方が治癒率、改善率ともに高い。発症後15〜21日に高圧酸素治療を開始した症例(多くは他院でステロイド治療やデフィブラーゼ治療を受けて効果がみられず高圧酸素の設備がある病院に搬送された症例)では早期治療群に比べるとその治療効果は劣るが試みる価値は充分にある。しかし発症後1ヶ月以上経った症例では効果は期待できない・・・といったところである。

以上のことを総合的に考えて、自分としてはデフィブラーゼが聴かない場合には大学病院を退院して高圧酸素の施設がある病院へ行くつもりをしていた。そのためにも本当のことを言えば何としても入院時の4月2日にはデフィブラーゼを開始して早くその効果を見極めたかったのである。それなら発症14日以内ギリギリの所で高圧酸素治療を開始できると考えたからだ。
さらに言うなら、本当はデフィブラーゼと高圧酸素を入院となった時点で同時に開始したかったのだが、大学病院にその設備が無く、市内の県立病院にはあるが専ら一酸化炭素中毒やガス壊疽などの救急疾患のみにつかわれており、耳鼻科では使用できないことになっている。市外の私立N病院にも設備があるがそこには耳鼻科が無い!N病院は耳鼻科から紹介を受ければやってくれるが、他院入院中の患者にはできないことになっている。
八方ふさがりの状況なのである。だから次善の策としてはデフィブラーゼの効果を早く見極めてダメなら退院してN病院へ通院という道しかとれなかったのである。ほんまになんちゅう理不尽なシステムなんや!!





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Last updated  2015.05.04 11:27:10
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