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カテゴリ:突発性難聴体験記
突発性難聴発症後約2ヶ月が経った。今日が最後の耳鼻科受診で聴力検査のみ。変化が無いのはuHearでわかっていたが、やはり1000ヘルツは40dbのままだった(´・ω・`)
幸い500ヘルツが若干良くなっているため、平均聴力レベルは計算上31.3dbと1ヶ月前の32.5dbよりもほんの少し改善している。まあ、誤差範囲ともいえるが。 この1ヶ月でやったことは鍼灸治療だけ。この誤差範囲の改善では鍼灸による聴力の改善は無かったといえるが、耳に響くいやな症状は少し改善したかも。 鍼灸の歴史からいえば、純音聴力検査なんか無かった時代からの治療法だから、その効果は耳閉感、耳に響く感じ、耳鳴り等の主観的な症状の緩和には強いのかもしれない。 しかし、ふり返って最悪だった入院当初と今日のオージオグラムを比べると、改善有りと言っていいだろう。 上が入院した4月2日の、下が今日のオージオグラム。 ただ改善は発症後11日目の4月8日で終わっていて、その後は大きな変化無く今に至っているので、「最初の2週間で決まる」というのは教科書通りというころか。大学の思惑やシステム上の不合理から無理だったとはいえ、やはり最初の2週間にやれることを全てやっておいた方がよかったのだろう。 以前の日記で岡本秀彦氏の病側耳集中音響療法の論文を紹介した。あれは突発性難聴急性期に行われていた。 もう私の場合は急性期を過ぎてしまっている。聴力を上げることはかなわないかもしれないが、患側耳を積極的に使うことによって、音の割れや響きなどの改善は見込めないのだろうか? まあ、ダメもとと思い、2週間まえから外来診察時に健側の耳に耳栓を詰めて、患側の右耳だけを使って患者やナースと会話するようにしている。 気がついたことは、右耳に入ってくる音が響いてつらかったのが、健側の左耳に耳栓を詰めるとなぜか響く感じが軽減する。あの響く感じは両耳のあいだでの聴こえの差も一因となっているのだろうか?以前述べたように、左右で周波数認識にずれがあるので、両耳で聴くと干渉を起こしているのかもしれない。 それと、最初はさすがに小さい声の人や、ボソボソと話す人の声は聴き取りづらかったが、段々と慣れてきてのか、聴き取りに不便を感じなくなってきた。 これはもちろん聴力が上がったわけでは無く、おそらく脳の聴覚中枢および更に上位大脳レベルでの音声処理が内耳からの質の落ちた信号に対して適応しだしたのかもしれない。あるいは無意識のうちに読唇術を心得てきているのかもしれないが・・・ 音が部屋中を響き渡っている分娩室では、逆に患側の右耳に耳栓をしないと対処できない(^ ^); 音楽を聴くときも、1日30分程度右耳だけで耳に負担にならない音量で聴いている。オージオグラムに合わせてイコライジングで補正(1000ヘルツを中心に持ち上げる)しても右耳の方は音質の劣化が明らかなのだが、それでも徐々に左耳との差が縮まってきているような気がする。弦楽器や女性ボーカルを聴いているとよくわかる。当初は音が割れて悲しいほど音質が悪かったが、今では音に少しツヤが出てくるようになった。 以前紹介した論文が述べているように、いずれ付随する症状から開放されることを期待しながらボチボチ行くか・・・ 突発性難聴によって片方の聴力を完全に失われる方もおられることを思えば、私のような軽症の部類に入る人間がここまでブログでグチめいた事を書いてきたことに対しては「贅沢言うな」と御批判をいただくかもしれない。 突難経験を書き出してからのアクセス数の多さからすると、厚労省の発表以上に相当数の方がこの病気のため悶々とされているのではないだろうか。少しでも私の経験を参考にして下されば幸いである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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