インフルエンザワクチン
そろそろインフルエンザのシーズンですが、妊娠中にインフルエンザの予防接種をするのはよくないと信じている人が大勢います。医師の中にもいるようです。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといって、それ自体が生きたウィルスではありませんから、胎児に影響を与えることはありません。日本語のページを検索してみると、どういうわけかどれもこれも歯切れの悪い書き方ですね。「妊娠初期は流産しやすいので避けましょう」とか「有効性が危険性を上回るときのみ」とか。今は誰もがネットで調べる時代ですから、こんな書き方ばかりだとせっかくの予防のチャンスを逃してしまいそうです。これはいったい何なんだろう?事なかれ主義というか、なんかあったときにワクチンと結びつけられると困るっていうことなのかな。不活化ワクチンで流産するはずがないのに。「大丈夫ですよ」と言って接種しても、家でネット調べて大慌てで駆け込んでくる患者さんもいます。その点米国のCDCなどはハッキリと断言してますね。The CDC’s Advisory Committee on Immunization Practices states that,“Pregnant women are at risk for influenza complications, and all women who are pregnant or will be pregnant during influenza season should bevaccinated." The ACIP also recommends vaccination for all persons, including breastfeeding women, who are contacts of infants or children aged 59 months or less (i.e., less than 5 years), because infants and young children are at higher risk for influenza complications and are more likely to requiremedical care or hospitalization if infected. Breastfeeding does not affectthe immune response adversely and is not a contraindication for vaccination.Women who are breastfeeding may receive either TIV or LAIV unlesscontraindicated because of other medical conditions.要するに全ての妊婦と授乳婦はちゃんとインフルエンザの予防接種を受けるべきだと書かれています。妊婦がインフルエンザに罹患すると重症化しやすいので、予防接種はメリットがあるのです。日本語のページでももう少しクリアカットに書いてほしいものです。