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B.C.B.G.な暮らし

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2008.01.22
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カテゴリ:華道



私は実はナルシスト。。。
では、ありません。

大好きなお花、水仙のお話です。

端正に伸び立つ花茎の様子といい、
寒中に咲く花の凛とした形といい、
清らかなうちに言うに言われない気品が溢れています。

そして、ほころびかけた花は、すがすがしい香りを放ちます。


水仙の花言葉は。
きらきらきらきらきらきら

うぬぼれ・我欲・自己愛・自惚れ・神秘、愚かさ


どうして、このような花言葉なのでしょうか。
可憐な姿からは、想像がつきませんね。

では、水仙にまつわるお話をギリシャ神話から。。。
今年は、ロングバージョンでお届けいたします。


* ☆  。 +  。   ☆* +  



エコーは森や小川を遊び回る、話好きなとても美しい妖精でした。きらきら

ある時、ヘラという女性が
自分の夫が妖精と遊びまわっていないかと心配し、
夫を探していました。

その夫のもとから妖精たちが逃げてしまうまで、
エコーは自分の話好きを生かして、
ヘラと話して、引き止めておこうとしました。
しかしそれはあっけなく見破られてしまい、

ヘラはエコーを

“自分からは話しかけることはできず、答えることしかできない”

ようにしてしまいます。

ナルキッソスと呼ぶ美しい青年が、山々を猟をして歩いていると、
ある時、彼は仲間達から、はぐれてしまいます。
エコーはナルキッソスの美しさにとても惹かれます。

ナルキッソスが、山々に
「誰かいるか~い」
と叫ぶと、
エコーが
「ここにいますよ~」
と答えます。

しかしナルキッソスは共に連れていって欲しいという

エコーを見捨ててしまいます。

そのためエコーは悲しみのために消えてしまい、
声だけになって、今も呼び声に答えるだけの存在になりました。
(エコーの語源はここにあるのですね。)


Echo and Narcissus.jpg

場面は、美しい泉に変わります。

ナルキッソスは狩で疲れた体を癒すため、この美しい泉の水を飲もうとします。
そして水面に映る自分の姿を見て、美しい水の精かと思います。
彼は惚れ惚れとし、その姿に触れたいと熱望し泉の前を離れられなくなり、
とうとうやせ衰えて死んでしまいます。

彼の魂は三途の川を渡る時に船から落ちてしまい、
エコーや妖精は彼の死をとても悲しみました。

そこで彼が船から落ちたところに、可憐な花が咲いていたので、
この花を「ナルキッソス」すなわち水仙と名付けたそうです。

だから、水仙は、今でも、水辺をのぞきこむように下を向いて咲くのです。


おわりきらきら



* ☆  。 +  。   ☆* +    o   。 ☆+  *  + ☆* ☆



さて、生け花の世界では、

冬に咲く数少ない花として、重用されてきました。

江戸時代には、「一に水仙、二に万年青」と言われ、
様々な、秘伝、口伝が生まれたそうです。

生けるのは、とても難しいです。

これを三才格に生ける時は、4枚の葉の間に花を1本扱って、
自然、つまり、出生その生い立ち、
つまり、出生そのままの姿でとらえるのですが、
自然のままでは形が整いにくいため、
葉株をいったんばらばらに解きほぐし、袴をはずして、
自然よりも美しく、葉株を組み直して生けるのです。

かなりのテクニックがいります。
                  
これは、とにかく練習するのみです。


2008水仙.jpg

今年は、体の後添えの株を流しにしてみました。

水仙の名の由来と遠い昔のギリシア神話を想うと、
今でも水仙の花が、自分の美しさを誇らしげに思い、
ぴんと背筋を伸ばして気高くたたずんでいるような、
そんな気がしてきました。







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Last updated  2008.01.22 16:29:15
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