カテゴリ:起業
あ~あ、今日だったなぁ~。
『ソワレ Soiree de Danse Roland Petit』の東京公演。 これは言わずと知れたバレリーナ・草刈民代が、 初めてダンサー兼プロデューサーをした ローラン・プティの作品集。 バレエを語れるほど、くわしいわけではないけれど、 この作品がやけに気になったのは、 この公演までに至るドキュメンタリー番組を見たからだ。 あれは、ある日曜の午後。 めずらしく一人で静かに過ごしていたときに、 放映していた番組。 草刈民代が初めてダンサー兼プロデューサーとして 制作した『ソワレ』のパリ公演の日までの記録。 夫である周防監督がカメラ&ナレーションをしていたドキュメンタリー。 今までダンサーとして公演に携わっていた彼女が、 初めてマネージメントをする立場になったことでの戸惑い、 ダンサーとしての踊りに対するキビシイ姿勢、 そして、大きなプレッシャーを受けながらも さまざまな人に囲まれ、手を差し伸べられて、 進んでいく姿を、思いやりにあふれた視線で映し出していた。 周防監督がドキュメンタリー中で インタビュアーもつとめているのだが、 知っているであろう人が、あえて質問しているあたりもやけに新鮮。 プティ作品をプロデュースすることになった いきさつを話しているシーンでは、 「・・・それで帰ってきて、ダンナさんに相談して・・・ そう、そう、あなたです!」 なんてカメラに向かって言う場面は、思わず微笑んでしまったり。 バレリーナ独特のスゥーッとした立ち姿勢で、 いつでも“凛”としている草刈民代。 やはり、踊りについて話す場面では、思わず引き込まれてしまった。 何に? って、それは深みのある話の内容に。 バレエを始めてから、今に至るまでの道のりを話しているのだが、 そのなかで、“凛”としている彼女が涙しながら口にしたのは、 「みんな、踊るって、簡単なことだと思っているから------。」 世界の国々では当たり前のことなのに、 日本ではバレエを踊って生活しているというのは、大変むずかしいこと。 仕事として踊っているのに、それで生活ができないのでは意味がない と、常々、思い続けていたこと。 「では、海外に行けばいい、というけれど、 行こうと思うと、行かなくてもすむようなことが起こってしまう。 映画に出て、その映画が大ヒットしてしまうような。」 「もっと早くそうすればよかった、というけれど、 それは・・・そのときに自分の能力がなかったわけで、 能力があれば、できていた------。」 なんだか深~い、深~い、重みのある言葉。 そうそう「もっと早くやれば」「あのときにやっていれば」と、 言ってしまいがちだけど、 結局、そのときには自分の能力が達していなかっただけ。 これから始めることをやらない言い訳には、ならない、よね。 ここ数カ月で、一番印象深くて説得力ある言葉を、 このとき、草刈民代は言っていた、なぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/11/18 12:56:12 AM
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