鱈のフライ
鱈は新しくないと美味くないよね。とりあえず臭い。これは鱈の身に含まれるトリメチルアミンオキシドという鱈のうまみ成分が、トリメチルアミンという物質に変化してしまうからだ。これが腐敗臭になるのである。スーパーに売っている鱈はそれほどでもないのだろうが、私にとってはこれが致命的で食べられないのです。昔の人間は結構腐敗と言うものに日常的で(子供の頃の冷蔵庫は氷屋さんの氷を入れるタイプでした)なんても良く腐っていた。自己防衛として臭いものはダメ、酢酸臭もダメという敏感人間になっているのです。よく、腐敗が始まったものを食べさせられたからね。自分で料理するようになったのも、自分しか信用できなかったから・・・(笑)魚は多かれ少なかれ、このトリメチルアミンオキシドという物質を持っています。これは魚を水圧から守る働きをしています。したがって深海魚の鱈はほかの魚に比べて多いのです。その上、海底の泥と一緒にエサを食べる鱈はエサを消化するためにほかの魚より強い分解酵素を持っています。これが死んだ鱈の体まで分解するのです。だから鱈はほかの魚より足が早い。臭くなっちゃうのですね。だから敬遠していました。今回、かなやんでメチャ新鮮な鱈を入手。かなやんは直売に近いからスーパーのものより2日ほど早いのです。その分値段は張りますが。当たり前です。前置きが長くなりましたが、鱈をフライにしてみました。フィレオフィッシュですね、豪華版の。とにかく美味いです。新鮮な鱈はこんなに美味いのかと思いましたよ。小麦粉をしっかり満遍なくつけて卵もしっかりパン粉もきっちりつけてますから揚げても割れや穴はありません。表面はカキッと言うぐらいのカリカリに仕上がっていますが(卵の殻が割れるくらいにしっかりしています)中はジュースか溢れんばかり。熱々の小籠包みたいですよ。(笑)ああ、美味い。鱈はこんなに美味かったんだ。