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村上春樹の本が好きです。 きっかけは、2年少し前まで住んでいた湘南、鵠沼にあった小さな古本屋さん。 私は近所にあったその古本屋さんの常連でした。 店主のおじさん(50代?)は、なぜか夕方に店を開け、夜の12時ぐらいに店を閉めます。 お店では静かに音楽が流れ、おじさんは大抵パソコンを見ているか、本の表紙を磨いています。 私はそのお店が大好きでした。 夜遅くにやっているので、会社帰りに寄ってました。 通うようになってから、おじさんと本の話をするようになりました。 私が読んだ本、おじさんが読んだ本。 そして、そのおじさんが好きなのが村上春樹の本だったのです。 それから、おじさんから村上春樹の本を1冊づつ借りるようになりました(古本屋さんなのに、貸してくれてました)。 返す度に、本の感想を話し、おじさんはそれをいつも嬉しそうに聞いてくれました。 今日、私が読み終わったのは村上春樹の7年ぶりの新作、 「1Q84」。 BOOK1と、BOOK2の2冊から成る長編。 なんでも記録的な売り上げらしい。 ドライアイなので、読書を控えている私ですが、 久々に猛スピードで読みました。 感想は・・・ 「良くも悪くも 村上春樹」 です。 村上春樹作品の好きなところ、それは 「なんとも表現しにくい独特の世界観」 「不思議な空気感」 読み始めると、いつのまにか村上ワールドに引きずり込まれてしまう。 正直、他の作家でこんな独特の世界を繰り広げられる人はいないとつくづく思います。 今回の「1Q84」も例外ではなく、独特の世界が描かれています。 ストーリー背景の奇抜さや展開もおもしろいけど、正直、1回読んだだけで良さが分かるのかは、微妙・・・。 読み直してこそ、分かってくる、、、そんな深い作品。 主軸は、「精神世界」。 でも普通の小説とは大きく違う。 ストーリーが、ひとつの精神世界を語っているわけじゃない。 精神世界がストーリーをつくっている、と言っていいと思う。 う~ん、説明が難しい。 でも、簡単に説明ができちゃうわけがない。 だって村上春樹の作品なんだもん。 久しぶりに、独特の世界にどっぷりはまって白昼夢を見ていたような状態だった。 あの古本屋さんのおじさんも読んだかな? 一緒に村上春樹の作品について語ったころが ちょっと懐かしい・・・ シンフォニエッタ (ヤナーチェク) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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