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カテゴリ:中村明日美子
『Jの総て』という漫画をご存知ですか? 中村明日美子先生の漫画で、取り扱ってるテーマが深淵で、 読み応えばっちりです。 舞台は1950~60年代のアメリカ。 カレンズバーグと言う男子校でユダヤの血を引くポールと、 女の子みたいな男の子Jが出合うところから始まります。 しょっぱなから問題を起こしたJを監視するために ポールは彼を寮の自分と同室にします。 二人は惹かれあっていきました。 しかし、だんだんと心はすれ違い、 Jは学校を飛び出し、NYに行ってしまいます。 二人の運命は完全に分かたれてしまったかと思ったのですが、 NYで弁護士見習いをしたいるポールと、 刑務所に短期収容されていたJは再会を果たして… ──性同一性障害、同性愛、ユダヤ人、レイプ、非行、運命など、 一見ウンザリするような重たいものがリアルに描かれています。 50~60年代と言えば戦争が終わったばかりだし、 性同一性障害への理解もないし、 同性愛への偏見もいまよりずっと多かった時代だとおもいます。 ゲイという言葉自体、存在はしたものの広まっていなかった時代みたいです。 何だか、よく考えれば分かりそうなことなのに、考えもしませんでした。 そういうの、良くないですね。 今では当たり前のように思っていた認識が、 そうではなかったんだよな、よく考えれば。…と。Ф(.. ) とくに3巻がたまらなくいいです。 その3巻を感じるためにも1巻からよまないといけませんよ!w 絵もほんとーに綺麗…というか絵になる絵。というかんじなのです。 額に入れてもいいような絵ってことですね。 ちなみに同性愛の描写が多いですが、BLではないと思います。 少なくとも私はそう考えています。 もっと社会的な、複雑なお話です。 多くの人に読んでもらいたいなと思う作品です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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