876161 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2005.05.11
XML
「中国ビジネスはリスクが大きい」と言われます。ビジネスにはリスクがつき物ですから、中国ビジネスにも当然リスクがあります。ただ客観的基準をもって、リスクが"大きい"と言えるかは疑問です。一般にリスクが大きければ、それに見合ったリターン(収益)が期待されるわけで、「中国ビジネスはリスクの大きさに対してリターンが小さい」という意味で言われているのだと思います。

でも果たしてそうなのでしょうか?中国で製造・生産を行っている日本企業は、少なくとも日本で製造・生産を行うよりもコスト・カットができていて、つまりリターンを得られているのです。日本で製造・生産を行った場合と比べてリスクが大きいことは折り込み済みのハズです。東南アジアなど中国以外の国での製造・生産と比較したらどうなのでしょう。この10数年、東南アジアなどから製造・生産機能を中国に移転した日本企業は、そのことにメリットを感じたからに違いありません。コスト面はもちろん、販売や消費エリアに近いことなど、より大きなリターンが期待できるから、中国に移転してきたケースが大多数でしょう。であれば、東南アジアなどよりリスクが大きいとしても許容範囲内ではないでしょうか。

販売先として中国市場を捉えている日本企業の場合はどうでしょうか。直面するリスクは売掛金の回収だと思いますが、これは論理的にリターンと比例するリスクです。売上高が大きくなれば、代金回収のリスクも大きくなります。他国でのリスク度合いと比較して考えるとすれば、本来は潜在的な市場規模も係数として考慮する必要があるでしょう。
感覚的に申しあげれば、日本ほど代金回収のリスクが小さい国は無いように思えます。請求書を提出すれば、督促などせずとも、請求金額どおりのお金が指定期日に入金されます。受け取った手形が不渡りになるようなことは、よほどの場合であって日常的には発生しません。ところが、こうでは無い国がたくさんあります。もちろん中国もその一つですが、私はアメリカや韓国やオーストラリアの企業と取引きをしていますが、請求金額どおり指定期日に入金されることのほうが稀です。キチンと納品したとしても、その後のほうが大変だったりします。
潜在市場が大きい分、リスクが大きいのも止むを得ないという考え方もありますが、多くの日本企業にとって中国市場が日本市場よりも大きくなるのか、と考えるとそうとも言えないように思えます。ただ、日本市場が収縮していく状況にあっては、企業成長のためには海外市場の掘り起こしが必要でしょうし、他国と比較して中国のマーケットとしての魅力は大きいと思えます。

つまり、中国での製造・生産はそのリターンを考慮した場合、また中国を販売拡大のための新規市場として捉えた場合、他の国や地域と比較して必ずしもリスクが大きいとは言い切れないと思うのです。
もちろんリスクはありますから、あとはどう回避するか、縮小するか、分散するか、と言う話になると思います。
製造・生産の場合は、拠点を分散することが最も有効な手段でしょうが、その分リターンも縮小してしまいます。まして、中国国内で拠点を分散しても意味がありません。ベトナムやモンゴル、中央アジア諸国あたりでのバックアップ機能も検討すべきでしょう。
販売における代金回収リスクについては、腹をくくるしか無いでしょう。"前金商売"や"にこにこ現金取引"にする、と言う選択肢もありますが、これは当然リターンを小さくします。前金払いでも仕入れたいほど、中国市場が魅力に感じる製品を日本企業が揃えられるか、もハッキリ申しあげて疑問です。

リスクが小さくてリターンが大きいほうが良いに決まっています。ですからリターンが小さくならないようにリスクを小さくしていけるかが、中国ビジネスにおいても成功のカギであることに間違いはありません。「中国ビジネスはリスクが大きいから....」などと決め付けてしまうのは良くないと思います。リスクを伴わないビジネスなんてありませんから、リスクが怖ければビジネスなど止めてしまうしかありません。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.05.11 17:46:33
コメント(8) | コメントを書く


PR

Freepage List

Recent Posts

Profile

ぺきんのぐっち

ぺきんのぐっち

Comments

市松 通りすがりですが・・@ Re:究極の(!?)Buz Marketing in China 権力者の有無に関係なくネット掲示板を動…

Category

Archives

2024.10
2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01

© Rakuten Group, Inc.
X