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北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

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2008.08.23
XML
最近、日本のインターネット広告会社などが、中国語サイト向けのSEO(検索サイト最適化)サービスを売り込んだりしています。
うん、確かに日本やアメリカではSEOが花盛りですね。GoogleやYahoo!の検索結果のできるだけ上位のクリックされ易い位置にウェブサイトのリンクを表示することができるか、これは見込み客をウェブサイトに呼び込むためには、たいへん重要な施策と言えるでしょう。中国関連のキーワードでググったときに、偶然にも自分のブログが検索結果の上位に表示されたりすると、何となく嬉しくなったりもします。
いまは日本の大企業だけではなく、温泉旅館やブランドショップまでが、中国の人たち向けの中国語サイトを用意しているくらいですから、そうしたウェブサイトに見込み客を呼び込むための施策は注目に値するでしょう。

ところが私は中国語サイト向けにSEOにあまりお金をかけることはお勧めしていません。
答えは至ってシンプルで、SEOよりもリスティング広告(キーワード)を購入したほうが一般的に安く済むし確実だからです。

まず、様々なデータにより若干の差異はありますが、中国のネットユーザーの6割から7割はネット検索に『百度(Baidu)』を利用しています。Googleを利用しているのは15%~20%程度。Yahoo!は10%くらいです。
ですから、対象ウェブサイトに見込み客を呼び込むためには、まず『百度(Baidu)』の検索結果で"目立つ"ようにするのが重要になります。

さて、その『百度(Baidu)』の検索結果画面をご覧になってみてください(リンクは「美白」と言うキーワードの検索結果です)。幅の広い左側の検索結果に、どうしても目が行き易くなると思います。Googleでは、オーガニックな(人為操作を加えていない)検索結果が左側に並びますから、『百度(Baidu)』でもそうかと思ってしまいそうですが、検索結果の上位はリスティング広告である場合が大半です。
リスティング広告による表示なのか、オーガニックな検索結果なのかは、リンクURLの後にさりげなく表記されてはいます。「推広」と書いてあれば前者であり、「百度快照」と書いてあれば後者です。人気キーワードの場合、検索結果の1ページ目がすべてリスティング広告による表示であったりしてしまいます。
幅の狭い右側の部分は、Googleで言うところの「スポンサーリンク」で、こちらもリスティング広告の表示です。
一般にインターネット・ユーザーは、検索結果画面の左側のT&D(説明文)を読みながら、上から順に、自分が求めている情報がありそうなサイトを探して、クリックして行くわけです。

SEO(検索サイト最適化)は、一般にオーガニックな(人為操作を加えていない)検索結果への対策です。ところが『百度(Baidu)』の場合、上述の通りオーガニックな検索結果より、リスティング広告の表示のほうが、上位になります。
逆の言い方をするなら、左側の表示結果を上位にしたければ、リスティング広告を利用すれば良いのです。

コストはどうでしょう?
『百度(Baidu)』の左側検索結果のリスティング広告の料金は、Googleの「スポンサーリンク」とほぼ同様の仕組みで、1クリックあたりの金額(CPC)を広告主によるオークションによって決定されます。最低入札金額は0.3RMB(約5円)。大多数のキーワードは1RMB(約15円)以内で購入することが可能です。しかも、その多くは1RMB以内で検索結果ページの最上位に表示させることもできるのです。
仮に、SEOのために3万RMB(約45万円)のお金を費やするのであれば、その3万RMBを『百度(Baidu)』のリスティング広告に費やしたほうが、確実に3万人のユーザーを目標のウェブサイトに呼び込むことができると言うわけです。

ですから、中国語のウェブサイトに見込み客を呼び込みたいと言う企業の皆さまに、私はまず『百度(Baidu)』でのリスティング広告をお勧めします。もちろん、ウェブサイトを制作するにあたっては基本的なSEO施策は行うべきですが、日本と同じようにYahoo!やGoogle向けのSEO対策を多額のお金をかけてまで行うのは、費用対効果から考えても甚だ疑問だと言うことです。

ちなみに、韓国語のウェブサイトについても同様なことがいえます。
韓国のネットユーザーの約70%は、『NAVER』と言うポータルサイトを利用して検索しています。この『NAVER』の検索結果も上位表示部分は"Paid Search"と呼ばれ、Overtureの韓国法人が独占的に販売しているリスティング広告の一種なのです。

日本企業向けに、中国語や韓国語のウェブサイトのSEOを売り込んでいるウェブ制作会社やネット広告会社がありますが、費用対効果を考えるのであれば、まずリスティング広告を始めてみるのが良いのではないでしょうか。





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Last updated  2008.08.24 00:25:52
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