カテゴリ:季節のこと
俳句の世界では まだ ありまして、 亀と ミミズ(蚯蚓)も 鳴くことになってます。 *** 蚯蚓鳴く六波羅蜜寺しんのやみ 川端茅舎(かわばた ぼうしゃ) *** 秋の夜、耳を澄ませると何ものとも判ちがたいジーという音が聞こえるのですが、 それを 昔の方は ミミズが鳴いてると思ってたみたいです。 実は螻蛄(おけら)鳴き声です。 六波羅蜜寺で 鳴くのは 螻蛄より ミミズが似合うのでしょうか。 ※六波羅蜜寺(ろくはらみつじ): 京都市東山区轆轤町にある真言宗智山派の寺院 *** 川越のをちの田中の夕闇に何ぞと聞けば亀の鳴くなり 藤原定家 *** 春になると、亀の雄が雌を慕って鳴くのだそうな 亀鳴くというと 春 蚯蚓鳴く 蓑虫鳴くというと 秋の季語 になります。 *** 亀鳴くと嘘をつきなる俳人よ 村上鬼城 **** これを読んで 笑ってしまいました。 鳴かないとわかってても そのまま 季語にしておくところ これが 風流というものでしょうか。 そう言えば、 仏法僧(ぶっぼうそう)という美しい鳥がいます。 ぶっぽうそうと鳴くからと 名付けられたのですが、 これも 近くに鳴いてたコノハズクの鳴き声と勘違い。 鳴かないのに鳴く 不思議な俳句の世界のお話でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.02 00:00:16
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