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テーマ:本のある暮らし(3296)
カテゴリ:読書備忘録
映画『春の雪』が話題になっているにもかかわらず、三島さんのエッセイばかりを読んでいるアタクシ。(でも、春の雪は観てみたいです)
三島さんのエッセイは最高です。 ちょっと毒があって、ユーモアが効いていて骨がある。そんな印象です。 三島さんと言えば、学生の頃に読んだ(というか読まされた)『金閣寺』で。割腹自殺のエピソードなどもあったせいか 「三島由紀夫って気性の激しいヒトなのね」という漠然としたイメージだったのですが。 三島由紀夫レター教室を読んだときの衝撃、これが三島さんを見直す(?)きっかけとなりました。 なんてオシャレでエスプリの効いた大人の恋愛なのかしらっ? 登場人物の名前がまたヘンテコ。ママ子、トビ夫・・・ってギャグのような名前。 そんな変な名前の登場人物間の手紙のやりとりでストーリーが進んでいくのです。レター教室と言うものの、手紙の書き方のレクチャーではございません。 処女でないことを打ちあける手紙 愛を裏切った男への脅迫状 妊娠を知った男の愛の手紙 などなど、面白そうなタイトルがずらりと・・・ 久々に「読み終わってしまうのがもったいない」と思った本でした。 アタクシご贔屓の「ちくま文庫」やるわねぇ。 この線の三島ワールドを一通り出してます。で、次に飛びついたのが新恋愛講座。 西洋の「肉食的な」日本の「植物的な」恋愛観の違いなど興味深い・・・ 三島さんの時代ですら「最近の日本は・・・」と憂いたり、西洋化する若者文化を面白がって支持していたり。 今の日本を三島さんが見たら、どんなコメントをするのか聞いてみたいですね~ ここでも恋人同士の会話の「いい例」「悪い例」が具体的に挙げられていて、思わずとる子が馬鹿馬鹿しいけど流行っているらしいと言っていた『ルールズ』 ←これにしたがって行動すれば理想の男性と結婚できるシンデレラガールになれるらしい(゚◇゚;) この本を思い出してしまったワ。 『新恋愛講座』よりもアタクシが面白いと感じた「おわりの美学」 ・美貌のおわり←美しく生まれた女性の将来が心配になってしまう ・宝石のおわり←宝石って終わりのない美の結晶なのね~宝石に似た少女=精神的娼婦って、なるほど・・・ ・OLのおわり←これに出てくるアメリカの独身女性って、今や日本で言う「負け犬」ってこと! 今の社会ともシンクロするところが多々あって新たな発見でした。 さて、『春の雪』も読んでみようかしら~ でもこれは豊饒の海4部作。読み終わらないうちに映画終わっちゃったりしてΣ( ̄▽ ̄;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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