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テーマ:旅のあれこれ(10265)
カテゴリ:異文化に触れる(・∀・)ヨーロッパ編
本日から日本出国の際の機内持ち込み手荷物でも、液体の容器やチューブなどの持ち込み制限が実施されるらしいです。コチラの記事。
あれっ!?日本ってまだやっていなかったのね~と軽い衝撃を受けつつも、昨年末のポルトガル旅行のおまけエピソードを思い出してしまたワ。 早速ポルトガルにてアタクシは液体容器の容量表示の洗礼を受けたのです。 ポルトガルからの帰国便は朝7時台という早朝スケジュールで、アタクシ達はまだ暗いうちから行動を開始し、空港へ向かうタクシーの「深夜早朝特別料金って今さら何だよっ!」と怒りを覚えつつも、朝っぱらから重いスーツケースを3個も運んでくれた運転手を言い負かす気分も薄れ、クタクタになってリスボンの空港へ到着いたしました。 出発の2時間前手続きってことで、朝5時前( ゜Д゜) アタクシ、朝早く行動するとものすごく体調が悪くなるのよねぇ・・・ 空港着いた時点で既に死にそう チェックインを済ませ、スーツケースを預けようとしたら3人でナント16キロオーバーじゃないかっ! ポーターの背筋がひん曲がるほどのヘビーなスーツケースを始終持ち歩いていた富子は言う。 「やっぱりね~。アタシの荷物は日本を出るときから20キロはあったからね。それにみんなそれぞれ缶詰やらワインを買ったから、そりゃオーバーするわ。」 カウンターのお姉さんの厚意で10キロ分はおまけしてくれた( ̄◇ ̄) さて、残り6キロ分を手荷物に分散して詰めなければ超過料金がかかるということなのね。 その時、例の液体の機内持ち込みは100ml云々という規制がいちいちひっかかるのです。 「この割れやすいワインを手荷物にすれば、簡単なことなのにさ。仕方ないからとりあえず缶詰をごっそり出してみるか・・・」 「ずきんの荷物は一番小さいし20キロ超えてないからさわらずに置こう。あ、やっぱりバッグに入りきらないからキミの素敵で丈夫そうなピアノのバッグを貸しておくれ・・・」 「(のだめの)鍵盤バッグね・・・ついでだからアタシの缶詰も出しておくよ。」 「富子、こんな厚い本を2冊も持ち歩いてたのっ!?だから重くなるんだよぉ。」 「読む時間があるかもしれないと思って持ってきちゃったんだよね~。これも手荷物にしておこう。ヨイショ」 などと、カウンターの重量計に荷物を乗せたり下ろしたりしながらようやく機内預けのスーツケースを送り出しました。 結局手荷物にして飛行機に乗せるのだから、スーツケースに入れても飛行機が運ぶ荷物の重さには変わりないじゃないかっ!と朝からとてつもない労働をさせられてぶつぶつ文句を言っていると、 「それよりもデブのガイジンから超過料金を取ったほうがいい。うちらアジア人は身体も小さくて、コンパクトに座席に収まっているのに、肘掛からはみ出さんばかりの贅肉をつけているガイジンと同じ料金なんて不公平だ!」と富子は怒りを露にしている。 「まぁ、それを言っちゃうと人種差別につながるから、あんまり大声じゃ言えないんだけどさ・・・アタシもアジア人の中では大きい方だし。日本人基準の国内線で『はい!富子さん、デカいから追加料金!』なんて言われかねないもんね。」と一応フォロー。 空港内のハロッズカフェでバカ高いコーヒーをすすりながら、前日に買っておいたスイーツなどを食べて搭乗時間を待つ。 どうやら土産が買い足りていないとる子は無言のまま、まだ開店前の免税店などを観察したり、落ち着かない様子。 まだ空港内は閑散としているけれど、そろそろいい時間になったので手荷物のチェックゲートをくぐることにいたしました。 どういうワケか、第二関門まで設置されていて、最初の第一関門で富子のハミガキ粉チューブ(145mg入り)が没収されました( ゜Д゜) 「ちょっと~。もう半分以上使ってあったんだから、いいじゃないのよ~!あたしゃ飛行機の中でも空港に着いた直後にも歯を磨きたいのっ!」と、ぷりぷりしていたので、アタクシのハミガキ粉(←銀行でもらった小振りのヤツなので没収されなかった)を貸してあげることにいたしました。 さらにせっかく手荷物に移した缶詰もターゲットに(゚◇゚;) 「これはリスボンで買った缶詰だぞ!アンタ達も知ってるでしょ!この老舗缶詰屋。そんなに疑うなら今ここで開けて食ってみればいいじゃないか!1,2個くらいくれてやるわい!」と英語でまくし立てる富子に怯んだのか、缶詰は没収されずに済んだのです。 第二関門にはヒマそうだけど生真面目そうなおじさん達が待ち構えておりました。 そこでナント!さっきのお姉さんは見逃してくれたアタクシの化粧水(125ml)を没収しようとするではないのっ! 「コレは透明の袋から出して、この箱に入れる。イイネ?」←英語 「この箱に入れたものは日本で取り出せるのか?」←カタコト英語 「NO!ここに置き去り。」 「ってことは捨てるのかっ!?トゥー エクシペンシヴ(=高価)なジャパンの化粧水を捨てると言うのかっ!」 「決まりだから仕方がない。この容器には125mlと表示されている。」 「っていうか、さっき富子も言ってたけど、三分の一くらい使ってあるのだから100ml以下じゃないかっ!善良な日本人観光客のアタクシがテロリストに見えるってのか!アンタ達、いくらヒマだとはいえ他にもっと怪しそうなヤツを調べなさいよ!」 とジェスチャーを交えながら日本語で抗議してると、異様な気配を察した富子が戻ってきた。 「なんか、『トゥーエクシペンシヴ!メイドインジャパン』ってオッサン達が騒いでたけど、どうした?」 「いや、つい勢いで200ユーロ(約3万円)もするって言っちゃったけど、本当は送料込みで6000円くらいの代物だよ。しかし捨てるには忍びないでしょ・・・まだコレしか使ってないことだし残量を計算しても4500円くらいの価値はある。それをだね、このポルトガル人は無碍に捨てると言うではないかっ!」と、ふつふつと怒りがこみ上げるみみっちいアタクシなのだ。 富子の通訳によると、この高価な化粧水を日本に持ち帰るには2つの方法があるらしい。 ・チェックインカウンターに戻って、機内預け荷物とする(←時間的にも、重量的にも現実問題としてムリ!) ・この販売機で封筒を買って、国際郵便として日本へ郵送する(←実際この方法しかない) 内側にプチプチのついた封筒というのが3ユーロほど(送料込み)で売られており、仕方なくおっさんに促されるがままに購入。 「しかし最後の最後でこんな落とし穴が待っていたとは・・・さすが厄年なんさ。」 「3ユーロかけてまで日本に持ち込む必要があるのかい?その化粧水。」 「ちょっと~富子までそんなこと言わないでよー。これを持ち帰れなかったら、あたしゃ新しいのを買うまで試供品の化粧水をチビチビ使わなくちゃならんのだよ。」 「でもさ。可笑しいよね~。こんな小娘の化粧品相手にポルトガル人のおっさんがああだこうだ言ってさ、テロ対策とはいえポルトガル人ってのはお仕事熱心だねぇ・・・」 「ははは・・こんなところまで仕事熱心じゃなくてもいいのにさ。お国柄ってことかね。」 などと笑いながらプチプチ封筒に住所を記入していると、見張っていたおっさんが何やら話しかけてくる。 「あぁ、強く書くと穴が開くから気をつけろだって。それから、今笑っているのは俺らの悪口を言ってるのかだってさ。」 「分かってるよ!だからこうやって微妙に筆圧を調節して巧いこと書いているじゃないか。ついでに笑っているのはこの状況が可笑しくて笑うしかないからだよ!アンタ達が仕事熱心なのはよく分かったよ!って英語で伝えておくれ。」 おっさんに見張られながら、でかいポストへガツンと投函した「高価な日本の化粧水」はアタクシが帰宅した次の日に自宅へと戻ってきました。 ポルトガル人(いや、日本の郵便局か?)やるじゃないの。 余計な手間とお金をかけたくない人は事前にしっかり100ml以内の容器で持ち込むことをお薦めいたします(爆) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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