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テーマ:住宅コラム(1807)
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休日の大型電器屋の電子ピアノで「悲愴」(ベートーヴェン)の右手だけと遠い記憶の「キラキラ星」(モーツァルト)を練習していたのはアタクシです。
自分が思っていた「ド」の音が実際よりも随分低い音だったことにショックを受けました。絶対音感ってナニ? 子供のころにあんなに必死にピアノ教室に通っていたのにね・・・3姉妹ともみんなピアノを習っていたというのに大人になった今、ウチには優雅にピアノを弾ける人は誰もいません( ゜Д゜) 次女うのうが『別れの曲』(ショパン)を練習したのがおそらく最後と思われます。(ドラマ「ロンバケ」で一時期流行ったものね) 実家に帰るたびに 「このピアノ、誰か持っていっていいよ。」と母上がこぼしていますわ。 一応調律だけはやってありますが、毎回調律師さんに「弾いてあげてくださいね・・・」と言われているらしい。 紅家の居間にでんと鎮座しているピアノはテレビの横を占拠し、椅子はハンガー代わりになっております。 まるで着膨れた平安貴族のように何重にもシャツやらブラウスが引っ掛けてある・・・ そしてピアノの上にはまるでアメリカのファミリーのように親戚の結婚式や成人式の写真が・・・ もう楽器であることをピアノ本人も忘れつつありますよ。まるで黒い飾り棚のようになっています。 今や父上(←アタクシの親だけあってテレビっ子)に 「ウチも早くでっかいプラズマテレビを買いたいから、このピアノを退かして欲しいんだよね。」などといわれる始末です(T ^ T) まぁ、引き取ってあげたいのはやまやまなのですが、マンション住まいでピアノを置くのは不可能ですわ。 そんな紅家のピアノに衝撃の事実がっ! 最近、実家のある田舎町でも物騒なことに「空き巣」が多発しているらしいのです。 家族が仕事で留守にしている時間帯やお葬式を狙った確信的な空き巣ですよ。 紅家周辺で、2,3度入られ被害に遭ったお宅もあると言う。母上の話によると被害に遭っていない家の方が少ないくらい。 そこである日、近所でお葬式が出たので警察が張り込みをしたところ・・・ 本当にやってきたらしい。 それで、とりあえず御用となったので一件落着なのでした。 「それだけ周りの家がやられていて、ウチは平気だったワケ?」と聞くと、 「そうなんだよね。向こう(=泥棒)もプロだから、お金がある家とない家が分かるんじゃないかと思って。ホラ、ウチって何も金目なモノがないでしょ?」 「現金はないにしても通帳とか、あるじゃないのよ。」 「通帳を持って行ったって銀行にお金がなくちゃ仕方ないじゃない。」と金のない自慢をしている。 「逆に、空き巣に入られた家っていうのはナニを盗まれたりするんだろうね?」 「○○さんの家は現金とアクセサリーとか盗まれたみたいだし、家具やら電化製品をまるまる盗まれた家もあるらしいよ。」 「ウチにある家具って、作り付けかどちらかと言えば持っていって欲しいような、しょーもないもらいモノしかないな・・・」 「テレビも今時ビックリ箱みたいな超厚型だし、パソコンなんて動いているのが不思議なほど旧型だしね。新しいと言えば、冷蔵庫くらいかね?」 「あんなぎっしり中身の詰まった冷蔵庫なんて、恐ろしくて運び出せないでしょ。しかもカモフラージュのようにどうして冷蔵庫ばっかり3台も置いてあるワケ?そう考えると、本当にウチには盗るべきものが一つもないじゃん。」 「冷蔵庫は倉庫にあと2台あるのよ。全部もらいものだけど。」←自慢にもならない( ゜Д゜) 「犬が元気な頃は一応番犬になっていたから、開けっ放しで出かけたこともあったけど、もう2匹とも死んじゃったから最近はちゃんと戸締りをして出かけるようになったんだから!」 「あの犬たちもブラッシングやシャンプーを嫌がって、いつも埃まみれだったし、いかにも貧相な感じを醸し出していたよね。ある意味いい番犬だったよ。」 「そうだね~ヤケに毛ヅヤのいい上品なわんこが番犬だったら、金持ちじゃないかと疑われるかもね(笑)」←高い犬は家の中で飼うだろうよ。 その時おもむろに目に入った黒い棚。 「ねぇ。このピアノが実は紅家で一番高価なんじゃないかい?」 「そうよ~。アンタ達がちっとも弾かないから物置みたいになっちゃってるけど、これは高かったのよ!」 「車よりも?」 「車よりも。」 「盗むならコレだね。決定!」 ちょっと考えれば分かることなのだが、ピアノを動かすってのはものすごく大変なことだわ。引越しの時もおっさん3,4人がかりで汗まみれになりながら、ミリ単位の仕事をしてたっけΣ( ̄▽ ̄;) 結局、「ピアノのあるステキな(?)お家」でありながら、紅家には空き巣が入るメリットが一つもないことが判明したのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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