テーマ:愛犬のいる生活(77218)
カテゴリ:イングリッシュ・ライフ
こんにちは、Benjamesです。
朝のBenとの散歩は、家の周り(住宅街と公園)を歩きます。 すると、同様に愛犬との散歩を楽しんでいる人たちと顔見知りになり、Benがオヤツをもらったり、他愛ない話をしたりするようになってきます。 特に名前を名乗って紹介しあう訳ではないので、私は主に犬種と飼い主の顔で見分けています。 今朝の散歩の時に会った男性はいつも連れているのがスタンダード・プードルだったのに、今日はなぜかキャバリエと歩いていました。 新しい犬を迎えたとしても、プードル君の具合でも悪いのかと、聞いてみたら、ちょっと残念なお話でした。 初耳だったが、そのプードル君はもともとレスキュー犬(元の飼い主が何らかの理由で飼えなくなり、次の飼い主を探す専門の施設に預けられていた犬)だったそうで、彼は3人目の飼い主だそう。 元の飼い主が飼えなくなった理由は、そのプードル君が乱暴者だったからだと言う。 イギリスのレスキュー施設は問題行動がある犬には専門家(犬の行動療法士)がついて、家庭犬として安全かつ楽しく過ごせるように躾をし直してから新しい飼い主を探すので、彼のところにやってきた当初はプードル君のお行儀もよく、家庭犬としてまったく問題なかったという。 ところが、1年が過ぎた頃から、ボールやおもちゃなどに対する支配欲がどんどん強くなっていったという。 そしてそれから半年も経たないうちにボールを取り上げられたり、何か気に食わない事が起きると歯をむき出すようになり、特に彼の奥さんに対して狂暴性を見せるようになったらしい。 彼の留守中に奥さんを唸りながら追跡して、奥さんが怖がって別室に逃げ込むと、ドアを引っかいたりして奥さんとの仲が険悪になっていったらしい。 そういえば、夏前の頃、彼が延々とプードル君と住宅街を歩き回っている(さまよっている?)のを見かけたことがあり、家に帰りたくないのかな?と思ったりしたっけ・・・ 彼は、プードル君を引き取って来たレスキュー施設に何度か相談したものの、コトは善い方向へ向かわず、ある日彼がレスキュー施設に電話中にプードル君が奥さんに対して唸ったり吠えたりするのを電話越しに聞いた施設の人が、一般家庭での矯正は不可能だと見て、プードル君を『戻すように』と言ったらしい。 彼としてはプードル君の外見がハンサムだし1年半も飼ってきたので、残念だったのだが、奥さんに対する態度は捨て置く訳には行かず、仕方なく施設に戻した、と言うのだ。 そして今のキャバリエは変わりに貰い受けた(と言ってもタダではないが)レスキュー犬で生後半年位で貰い受けたから今度こそは大丈夫だろう、と言う。 そして彼が飼っていたプードル君はもう抑制が効かない状態だから、始末されるのではないか、といぶかっていた。 私としては、プードル君は散歩の時に会っても特に問題があるようには見えず、Benにしつこくしたりもしなかったので、その話に驚いた。 また、プードル君は彼の言う事に良く従い、とても良い関係を築いているように見えていたのでショックだった。 そういえば、この話を聞いた1週間ほど前、パブで番犬として飼われていた2匹のロットワイラーが生後5ヶ月の女の子を噛み殺して大騒ぎになったのを思い出した。 またその2日後には2歳の男の子が同じくロットワイラーに襲われて顔や体に大怪我を負ったものの、隣人の男性がハンマーで犬の頭を何度か殴りつけて救い出したと言うニュースもあった。 結局、この事件の3匹の犬はすべて殺処分された。 イギリスの法律(The Dangerous Dog Act)では一定の危険な犬(ピット・ブルテリア、土佐犬、Dogo Argentino とFila Brasileiro - 主に闘犬として作り出された犬)はUK内で飼う事が禁止されている。 ここにロットワイラーも加えるべきではないか、と言う意見もこれらの事件のあと出ているようだ。 イギリスで「Men's Best Friend(最良の友)」と呼ばれる犬。 しかし、犬と人間の信頼関係を築くのはそう簡単ではないようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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