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エア・チェックなんて言葉がある。
今じゃ死語というか、この行為自体、ある年齢を下回ると未経験者だらけで、逆に新語だったりする。 でも昔はこれが主流。これしかいろんな音楽を聴く術がなかったよね。 で、知らない人のために、簡単に説明すると、 ラジオで音楽を聴き、好きなものは磁気テープに録音する。という行為。 昔はラジオのスピーカーに耳をあて、DJのしゃべり終わると同時に録音ボタンを押す。 録音ボタンも2つ一緒に押さないといけなかったりして、あっ!失敗!なんてやってると曲の頭が切れちゃったりしてね。大変だった。 TSUTAYAもなかったしね。お金がないボクらにはラジオが命だったわけ。 ボクが中学生のころ、はまっていたのが、 小林克也の「ベスト・ヒット・USA」 毎週、アメリカのキャッシュ・ボックスのヒット・チャートを小林克也の流暢な英語で現地の担当者に電話インタヴューする、というもの。 番組の半分は英語で、ヒアリングにはすごく役に立ったと思うよ。 今週のNo.1ヒットは・・・、なんて言うと、もう耳をゴリゴリ、スピーカーにくっつけて聴き取り、とりあえず、カタカナでメモしておいて後で辞書で調べる、なんてことをやっていた。 それで、そのメモを持って近くのレコード屋さんに行くわけ。 「ねえ、おじさん、このレコードある?」 「え~、そんなの聞いたこともないな。」 「じゃあ、出たら教えてね。」 いつも、そんなことばかり言いにくるものだから、レコード屋のおじさんも、ボクが行くと怪訝そうな顔で見るようになっていった。 でも、ある日、 「イーグルスのホテル・カリフォルニアっていうアルバム入ったら教えてね。」 と、おじさんに告げてから1ヶ月後。 「あれ、入ったよ、イーグルス。あれ売れてるらしいね!きみ、どこでその情報を知るの?」 って、おじさんがやっとボクの言うことを信じてくれた。 それからは、おじさんと仲良くなり、話も聞いてくれるようになった。 ちょっとした、コンサルタントってところだったけど、レコードは決してまけてはくれなかったけど。 あれから、小林克也もテレビに出るようになり、テレビ版「ベスト・ヒ・・・」が登場するようになったが、時代はアルバム重視からシングルのスマッシュ・ヒット重視に変わり、この番組の役目を終わりつつあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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