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ボクは新し物好きである。
これは音楽の話。 最近では「新しい」という概念が複雑だ。 リリースされたばかりの新作となれば、「これは新しい」と言えるが、これは音楽先進国の音楽事情に過ぎない。 インドやアフリカの奥地で昔から演奏されていたが、世に紹介されたのが最近、という代物も「新しい」と言える。 これが、ワールド・ミュージックというジャンルとしてひと括りにされている。 この中にもかなり「新しい」ものもある。 時間軸で考えてみても、過去へ遡ることで「新しい」物に出会うこともある。 リリース時には全く日の目を見ずに消えていった作品が、改めて登場すると、それは「新しい」ものとして耳に飛び込んでくる。 と、言うことは、「新しい」ものを探すには横軸にも縦軸にも際限がないということ。 結局、「新しい」ものを追い求める先には絶えずジレンマが付きまとい、行き着くところは「好きな」もの、自分の嗜好に合ったもの、という、元もこもない議論に戻ってしまう。 でも、本能的に、「これって新しいじゃん!」て言うものにも出会う。 それがこの Matthew Shipp / nu bop スウィング・ジャーナルなんかを見ていると、10年同じことの繰り返し。 いまだに過去の名盤、名演奏に頼っているところがある。 多くのジャズ・ファンと言われる人たちも同じ。 「~年のエリック・ドルフィーの演奏、あれが最高だ!」 なんて化石のように口にする人も多い。 で、このアルバムである。 こんなジャズの閉塞感をドーンと破ってくれる意味でとても「新しい」。 フリー・ジャズとクラブ・ジャズの境界を行ったり来たり。 ループのリズムを大胆に採用したり、むちゃくちゃ古風なウッド・ベースの弦のうなりが響いたりと、本当に新し物好きのボクのツボをグイグイ押さえてくれる。 「新しいジャズってあるの?」って思ってる方、要チェックです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.16 19:21:31
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