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2006年11月17日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
皆さんはテラフォーミング(Terraforming)という言葉をご存知でしょうか?
テラは地球という意味ですので、地球を形成する、つまり他惑星の地球化を意味する言葉でかなりSFチックな用語かもしれません。

News Scienttist の記事によると、アリゾナ州立大学の学生がNASAからお金をもらって火星のテラフォーミングに関する研究を行い、そのアイデアを発表したそうです。
その内容はといいますと、火星周回軌道に人工衛星を配置し、巨大な鏡、この場合太陽光を反射させ火星地表に太陽エネルギーを送り込むための装置、を設置するというものです。
光を反射する素材の風船状の人工衛星を多数寄り集め、直径が1.5kmにも及ぶ大反射鏡を形成するというちょっと途方もないアイデアです。、

これがテラフォーミングにどのように寄与するかといいますと、これで直接植物を栽培する環境を作るとかそういったことではなく、火星表面でテラフォーミングのために働く人々の生活を支援するという目的のようです。

まず、火星の表面温度というか雰囲気温度は、緯度にもよりますが、通常-140度Cから-60度Cという極寒の世界です。この一角に太陽光を照射することによって、20度C前後の人間にとっては最も心地よい温度帯の環境を確保することができるそうです。
そうすれば、火星の表面で働く人々は、重装備の耐寒服の着用や、居住スペース用の断熱などの面倒から解放されます。さらに、この温度であれば水も液体となり、最も重要な飲料水の確保も同時に達成することができます。

得られた水は帰路の燃料にも転換できるでしょうし、宇宙船に積み込むことだってできますね。なんとも大胆で面白いアイデアではあります。
しかし、他の専門家によるとそのような大規模な反射鏡を火星周回軌道に組み立てるのは至難の業であるし、もうひとつ解決しなければならない重要な問題があるそうです。
それは、大気や磁場の希薄な火星では太陽光線に含まれる有害な電磁波、特にガンマ線などの放射線をいかに取り除くがという難問です。
つまり、太陽光を反射する際にそのあたりの有害な波長の電磁波を選択的に吸収し、赤外線から可視光線域の光だけをうまく取り出す技術が必要なわけです。

実現にはまだちょっと無理があるかもしれませんが、このアイデアが将来陽の目を見る可能性もなきにしもあらず。考えただけでも楽しい想像です。
ただ、願わくば、地球が人間の生活に適さない環境になってしまって、止む無く移住する局面になることだけは避けてもらいたいものです。
そういう意味では、もっと地球の環境悪化に対する対策研究に資金を振り向けてもらう方がいいかもしれない、と思ったニュースでした。






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最終更新日  2006年11月17日 19時18分05秒
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