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先日の日記でオリオン座の星、ベテルギウスが遠からずその一生を終え超新星となって爆発し消えていくであろうという話をしました。
通常、星の内部で起こっている核融合反応では、最も重い元素でも鉄が最終物質です。これ以上の重い元素となると、星の最終段階である超新星爆発直前に起こる圧倒的な核融合反応で生成されるとされています。 そして宇宙に撒き散らされたこれらの原子が長い時間をかけてたゆたい、再集合し新たな星やその惑星などを形作ることになるのです。我が太陽系も例外ではなくすべての元素はどこかで終焉を迎えた星々の残骸であると言えます。とすれば、我々の体、日常の生活で使っている品々や食べ物に至るまですべての源はかつて消滅した星々が遺した文字通りの星屑だったということになります。 38億年前に芽生えた生命が長い長い時間をかけて現在に至るまで、地球上で輪廻し姿を変え、環境に適応しながら進化してきました。地球、太陽系、天の川銀河、宇宙とズームアウトしていくとなぜにここにこのような多様な生命体が存在しうるのか、不思議の念に絶えません。 星々の残骸である多種多様な元素をあまねくリストアップし、すべての物質の特性を理解し、利用するに至った人間の知性とは何なのか。人間が担っている役割とは何なのか。 星屑から生まれた我々もまたいずれは宇宙に散っていく運命を持っているはずですが宇宙は一体我々に何を望んでいるのでしょうか。 世代は変われども細胞に散りばめられた遺伝子は、まるでそれ自体が生命体であるかのごとくわれわれに子孫を残させ、悠久の時間に抗いながら遺伝子の持つ新たな可能性を探らせているかのようです。 我々の体は遺伝子を載せた船であるかのごとく、船から船へ受け継がれ新たな海原を目指して果てしない航海を続けていくことになるのでしょう。 宇宙を統べる方程式があるのならその一つの解としてわれわれがここにいるのかもしれません。なぜなら我々ももともとどこかで輝いていた星の末裔だからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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