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テーマ:読書(8582)
カテゴリ:【読書Memo】
2月20日(火)雨
タイトル:さわっておどろく! 点字・点図がひらく世界 著者:広瀬浩二郎 嶺重慎 発行:株式会社 岩波書店 / 2012年5月22日 / 179p 読書カウント2024:11冊目。 ・「触覚」は決して「視覚」の補助でも延長でもなく、全く異なる次元を拓くもの ・4しょく会:食(ともに楽しむ世界)・色(ちょっとした工夫で色を楽しむ)・蝕(視覚障碍者のオリジナリティを追求するベクトル)・職(就労) ・視覚障碍者:視覚を使わず「見えない世界をみる」人々 ・見る:視覚で事物を認識すること ・みる:視覚を含め全身の感覚を動員して体感する行為 ・身体で「みる」極意:visalize=思い描く(想像力と創造力) ・DID,「視覚を使えない不自由」ではなく「視覚を使わない自由」を体感する。闇の中では視覚障碍者は「全身でみる」極意を伝える。視覚を使わずに聴覚や触覚に集中すると見えないはずのものが見えてくる。闇とは、人間が本来持っている感覚の多様性を呼び覚ます。 ・ユニバーサル・ミュージアム=誰にも優しい博物観(やさしい=してあげる/してもらう) ・ユニバーサル・ミュージアム=誰もが楽しめる博物館。ユニバーサル=誰もが楽しめる ・赤ちゃんは何でも触り学び理解する触覚能力が優れている⇒「さわっちゃだめ、なめちゃだめ」と言われて視覚中心の生活になる。大人になって糖尿病などで失明した方は、「点字」の触読で苦労する。 ・びっくりするという表面的な心の動きが「驚く」だとすれば、「愕く」はもっと深い身体的な感動です。 ・さわるマナーの5原則「かきくけこ」:「軽くさわる」「気をつけてさわる」「繰り返しさわる」「懸命にさわる」「壊さないでさわる」 ・触覚は、自分の手を動かし、情報を増やしていく。点だった情報を面、そして立体へと広げていく。あたかもパズルを組み立てていく面白さがあるし、難しさもある。 ・さわることを通じて神羅万象をとらえなおす。視覚に束縛された見常者が柔軟な身体感覚を取り戻す試み。 この本を読んで「さわる文化」の奥深さに少しふれたように思う。自分のライフワークと決めた「ユニバーサル・ウォーキング」の試行錯誤の参考になった。国立民族学博物館(民博)行ってみたいなあ。 あとがきの「情報の量でなく質にこだわる」「複雑な事象から単純な理論を導き出す」「視覚で見ずに全身でみる」・・・心掛けたい言葉だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.02.21 20:58:57
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