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小学生になったリトルは、毎日元気に学校に通っています。
少しずつ大人になっていく彼を見て、うれしいような、かなしいような。 その間、ほぼ週2回のペースで、空手道場に通っていました。 最初は稽古の途中で、逃げ出して、外の階段に座っていたリトルも、いつの間にか先輩になり、最後まで立派に稽古できるようになりました。 そして自分より年下の相手に対して、教えるような態度で、接することも出来るようになりました。 ひとりっこのリトルにとっては貴重な経験です。 今まではリトルが手加減してもらえるほうだったので、 そろそろくるなと思っていました。 誰もが通る道が。 昨日の稽古で、同じ一年生の女の子にスパーンとけられたのです、おなかを。 もうリトルは手加減してもらえない年齢になったのです。 強いけりに、泣くリトル。 リ …泣きながら、組み手(スパーリング)を続ける。… 僕 「むかっていけ、むかっていけ!」 リ …泣きながら、相手にパンチする。… 僕 「さがるな!さがるな!」 リ …泣き方が、強くなり、やめそうになる。… 僕 「やめるなよ!やめるなよ!」 リ …泣きながら、つづける。… 「やめ!」という師範の声。組み手終わり。 リ …泣いている。… 僕 「あいさつ!」 リ …泣きながら… 「あっ、あっ、あっり、あっり、あっりがっとうっ、ござ、ござ、ございま、した。」 空手の練習の最後には、いつも師範のお話があります。 全員が正座をして、師範のお話を聞きます。 前にも書いたかもしれませんが、師範は女性です。 女性ですが、むちゃくちゃ強いです。そして、正しいです。 師 「泣いちゃった人もいたけど、…強くなった。」 「前は、練習から逃げ出して、階段に座ってたもんな。」 「それでいいんだよ。痛みを知るから人にやさしくなれるんだよ。」 「痛いけど、最後まで立派に稽古していた。」 「それがっ、うっ、」 僕 (えっ!?) 師 「それが大切なんだよ…。」 師範は確かに、泣きそうになっていました。 そんな師範はみたことがない。 でも、さすが黒帯。 いつものように、稽古は終わりました。 すばらしい大人に見守られ、リトルは幸せです。 そんなことを強く感じました。 家に帰る途中の車の中で、リトルはずっと泣いていました。 「あまえる心が出てはいけない」と思い、 道場では、わざとリトルを近づけなかったのですが… 帰りの車の中では、ずっと僕のひざの上で泣いていました。 「それでいいんだよ。」「それでいいんだよ。」 「僕はリトルにつよくなって欲しいんじゃない、一生懸命やればいいんだよ。」 そんな言葉を、かけていました。 家に帰る直前、 リ「大魔神、いるかなぁ?」 僕「いるはずだよ、『今日は家で仕事してる。』って言ってたから。 リ「…。」 家に帰るとリトルは、大魔神に抱きつき、ずっと泣いていました。 彼はきっと忘れないのでしょう。 母親のやわらかさとあたたかさを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年09月21日 07時22分17秒
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