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テーマ:DVD映画鑑賞(13990)
カテゴリ:映画生活
そういえば半年ほど前、映画『ユナイテッド93』をDVDで観た。 映画『ユナイテッド93』とは、ものの解説によれば“アメリカ同時多発テロ事件でハイジャックされた4機のうち、WTCのツインタワーとペンタゴンに突っ込んだ計3機と違い、唯一目標に達しなかったユナイテッド航空93便の離陸から墜落までの機内の様子を、残された資料や証言(コクピットとの交信記録や、乗客から家族への航空電話の通話記録)などにより可能な限り再現、製作されたドキュメンタリードラマ”というものである。 ![]() 映画では、実行犯たちがアッラーに祈りを捧げてアジトを出発し、飛行機に乗り込み機内でスタンバイする様子を丁寧に追っていく。やがて、意を決して凶行に及ぶ実行犯。乗客を襲い、パイロットを殺害。コクピットを占拠し、彼らが完全に同機を支配したかに思えたが、乗客たちは隙を見て機内から電話で地上の家族と連絡を取り、他の3機が起こした事件の情報を知る。自分たちの機もどこかのターゲットに向かっていることを確信した乗客は、密かに連携し合い一致団結して大反撃に出る。勇敢な乗客たちはついにコクピットに突入し犯人に襲い掛かるのだが、もはやこれまでと観念した実行犯はそこから急激に高度を落とし自爆をはかる。制御不能となった同機はきりもみ状態で垂直落下し、目前に地面が迫ってくる絶望的な映像の末、画面暗転でジ・エンド。 いやぁ、うまい。ドキュメンタリータッチ好きのワタシもシビレタ。カメラワークは臨場感満点だし、わざとらしい演技やセリフを排した中で事件の流れを克明に辿っていく監督の演出はお見事。すっかりのめり込んで観ていたので、最後のシーンなんか完全に自分自身が落ちていくような錯覚に囚われ、まるで絶望の中で死んでいく感覚を擬似体験しているような気分で、暗転後のエンドロールではちょっと脱力状態に。 ところで。 「残された資料や証言をもとに再現したドキュメンタリー」とは言っても、乗員乗客犯人は全員死んでいるわけで、ホントのところ内容の信憑性はどうなのよ?と思っていろいろ調べていたら、なんだかどうも事実としては曖昧な点が多い割に、この「悪と戦う勇気ある乗客たちの美談」を必要以上にオーバーに賞賛し感動しまくっているヒトが多いのに、ちょっと違和感を覚える。 と感じつつさらにあれこれ見ていたら、この「ユナイテッド93の事件は、捏造ではないのか?」という主張をしているサイトをいくつか見つけ、中身を読んでみると、事実の描き方の信憑性云々以前に、公式発表で事実とされている話そのものが根本的に疑わしくなってくる。 このサイトを斜め読みして「えー、そうなの?」と思い・・・ ⇒ 『政府による撃墜説』について読んでみる このサイトをみて、さらにわからなくなる(資料がすごい充実)。 ⇒『実は着陸していた説』について読んでみる まぁ、そもそも911テロ事件そのものが「アメリカの自作自演」と囁かれる中で、ユナイテッド93事件も“造られた美談”だとすれば、確かにこの映画のストーリーも、「正義を守るために悪に立ち向かい、反撃に出るアメリカ」という、その後のアフガニスタン侵攻におけるアメリカを正当化するスタンスの、まんま“ミニチュア版”であることに気づく。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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