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17日のニューヨーク市場で原油先物価格が一時、58.6ドル/バーレルと最高値を更新しました。
イラク戦争以来、原油価格は高水準を続けていましたが、ついに60ドル/バーレルに迫る水準になりました。 日本経済の一番の弱点は資源のないこと。輸入で賄っている資源価格の高騰は日本経済にとっての打撃になります。ちなみに1990年前後は原油価格はおおよそ15~20ドル/バーレルで推移していました。 かつて2度のオイルショックは石油製品の不足をまねき、スーパーマーケットではトイレットペーパーを買い求める主婦たちでパニックになる騒ぎなどもありました。 原油価格の過去最高値は日本の輸入の中心となる中東産原油で1982年の34ドル/バーレル。それなのに今はパニックになっていません。 これには2つの理由があります。 1つは為替です。 1982年当時の為替は1ドル250円~300円の水準でした。現在106円程度ですから2倍の価格になっても耐えられるというわけです。 もう一つはエネルギー効率です。 同じ量の原油から効率よくエネルギーを作ることができれば、購入する原油の量は少なくて済みます。 日本のエネルギー効率は世界トップクラスなのです。 一定のモノやサービスを生み出すのに必要な原油量を示す「原単位」では、日本は米国より2倍強、中国より5倍近く効率が高いのです。 これらの理由により、見た目より原油価格高騰の悪影響は緩和されています。 ただ、国内ではデフレが続いており、製品価格の値上げで原油高を消費者に転嫁するのが難しいため、コスト高が企業収益を圧迫し、景気に影響する可能性は残っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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