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カテゴリ:株式投資
公開企業の粉飾決算事件が起こるたびに、監査を担当していた公認会計士や監査法人は何をしていたのか、という疑問が生じます。
今日の日本経済新聞には、カネボウ帆足元社長が監査法人をごまかせ、と経理担当常務に指示していたという記事が記載されています。 公認会計士が企業の粉飾決算を見逃す場合、その理由は2つあります。 (1)能力がない。 (2)長い間の監査で会社と癒着している。 (1)については質的能力と量的能力の問題があり、通常の場合は量的能力が問題になります。 日本の公認会計士の報酬は欧米の公認会計士の三分の一程度というのが実情です。世間の高報酬というイメージは大きな間違いで、監査を受ける会社の従業員のほうが給料が高いことが多いのです。 公認会計士は公務員ではないので、採算上、監査に報酬以上に時間をかけることはできません。 報酬から合理的な計画を立てても3年程度で監査会社の調査を一巡し、全体を把握するのが一般的です。報酬を欧米並みに引き上げれば量的能力の問題は解決します。 報酬が低いのは監査に対する必要性を経済界が感じていないからですが、それでいて粉飾決算事件が発生すれば公認会計士を叩く、ではつじつまがあいません。 公認会計士に重要な責任があるのは(2)の癒着の場合です。 金銭的な汚い癒着を連想するかもしれませんが、現実には会社やその従業員に対する温情があだになっているケースが多いのです。 今期見逃せば会社は来期は立ち直るかもしれない。。。 粉飾だと意見表明すれば、立ち直ったかもしれない会社を倒産させ、従業員を路頭に迷わすことになる。。。 心やさしき人は公認会計士にはなってはいけません。身を滅ぼします。 癒着に関しては監査責任者を7年程度で交代することなど制度改革をすすめているようです。 まあ、少しずつでもまともな監査制度に改革していって欲しいものです。 関連記事(楽天ブログ) http://plaza.rakuten.co.jp/scuderia/diary/200507290001/ http://plaza.rakuten.co.jp/z33v35/diary/200507310000/ http://plaza.rakuten.co.jp/aiken6684/diary/200507300000/ http://plaza.rakuten.co.jp/syodo/diary/200507300001/ http://plaza.rakuten.co.jp/optimisticview/diary/200507300000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.01 13:38:44
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