曲げわっぱ＆とらや工房

2019年03月07日

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カテゴリ：暮らし

昔からあこがれている素材の曲げわっぱ。

いつか曲げわっぱのお弁当が欲しい欲しいと思い続けていたが、少々お値段が張るために、いつかいつかと言いながら、お弁当が必要なライフスタイルではなくなってしまった。

このままだと死ぬまで曲げわっぱのお弁当箱を使わなさそう。

お弁当とは縁が無くなってからは、昔ほど曲げわっぱへの執着心が無くなったが、数年前にまた曲げわっぱへのあこがれが再燃した。

それは、とらや工房に行ってお茶をした時からのことだ。

とらや工房とは、あの和菓子の老舗とらやのお店で、厨房と販売所と喫茶席が同じ敷地内にある。

その施設は実に風光明媚で、御殿場市の岸信介邸に隣接している。

とらや工房までは、山門をくぐって竹林の中を通って行くのだが、外界と切り離された場所に来た感覚になるかもしれない。

建物もモダンだが古典的な雰囲気を感じる居心地のいい空間である。

その中で菓子を選び、テラス席や喫茶席で待つのだが、頼んだ菓子は曲げわっぱのトレーにのせられてやってきたのだ！

ああとらやの和菓子はきっと美味しかったはずなのに。

年月を経た今、記憶に残っているのは滑らかな輪郭を描いた曲げわっぱのトレーなのである。

きっとあの時の様々な印象と共に楽しかった思い出の象徴として集約されてしまったのが曲げわっぱなのだろう。

もしかしたら自分のものになった途端に「こんなものか」と一気に冷めてしまうかもしれないが、今この時はまぎれもなく曲げわっぱのトレーは私のあこがれの一品なのである。