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2006年01月04日
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カテゴリ:とりとめなく
札幌と小樽の間を蒸気機関車が走っています。宣伝のパンフレットによれば、札幌から小樽に向かう時は進行方向を向きますが、札幌に帰る時には後ろ向きのまま走るのだそうです。何気なく読んだこのパンフレットの説明、その意味を考えるうちに寂しい気持ちになりました。

もう、知らない人の方が多いかもしれませんが、蒸気機関車には前後があり、進行方向を変える時に、車両の向きを変える作業が必要になります。これを転車作業と言い、その為の設備が主要な駅には必ずありました。("転車台 小樽"で検索すると、すてきな記事を沢山見ることができます) しかしながら、機関車が後ろ向きのままで戻るということは、北海道での重要な交通拠点であった小樽には当然あったはずの転車台が、もはやそこには無いということを意味すると思ったのです。

そういえば、蒸気機関車が走るところには、石炭や水を補給する施設もありました。(蒸気機関車のコクピット) 黒々した蒸気機関車に覆い被さるようにあるその施設は、子供の頃の私にとってはとりわけ巨大で迫力がありました。札幌近郊で言えば、小樽、苗穂、そうした所でこれらの施設を見ることができました。おそらくは札幌でも。これらは、鉄道模型においては、大切なパーツでしたよね。

小学生の頃、教室の窓から力強く走る蒸気機関車を眺めていました。D51が走るとやっぱり嬉しくて、それが二連、三連になっていたりしたら、もう、授業なんてまったく聞いておらず、隣の子の邪魔もしていたように思います。そして今、蒸気機関車が後ろ向きに走るということは、あの時代と同じ線路の上なのですが、何か違う、他人の家にいるような、そんな居心地の悪さ、ついて行けず置いて行かれたものの寂しさを被って走っているような感じを受けるのです。少なくとも、あのとき見た蒸気機関車とは違うのだと、痛感するのです。そう感じたから、淋しくなったのだと思います。


補足

いろいろ調べてみると、小樽の転車台は小樽交通記念館で見ることができ、構内で現役で使われているそうです。





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最終更新日  2006年01月05日 10時21分29秒
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