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テーマ:国際遠距離恋愛(182)
カテゴリ:国際文化論 -北米VS欧州-
しばらくぶりの更新になってしまいました (汗) 出張や会議が重なってしまい、なかなか書く時間が取れませんで... それにも拘わらず、沢山の方に読んで頂けること、そして温かいコメントに励まされています。 改めまして…ありがとうございます! 本当に感謝しております
さて、冒頭から仕事のお話で恐縮なのですが、現在大プロジェクト進行中なので、在日海外企業と交渉する機会があります。 大まかに言えば、 取引先は 「北米企業」 と 「某欧州企業」。 各国企業との交渉を通じて、日頃感じている点を 「国際恋愛」 交えて少し書こうかなと思います。 (すっごく強引かな~?) あくまでも私個人の視点・価値観ということでお願いしますね。
まず、欧州企業との交渉というと、 1) 伝統的で正当なものを好む。 2) 交渉はストレートなものよりも、比喩的表現を用いると、受け入れられやすい。 3) 関係構築においては、割と粘着気質。
次に北米企業。 1) 受け入れるかどうかは別として、新しい発想に積極的。 2) 交渉は(Intro),(本題),(結論)をより明確に。 メッセージはストレートに押し出す。 3) Win-Winの法則。 互いの利益性が重視される。 関係構築は基本的にドライ。
この先は語弊があるかもしれないお話。(ご了承を) 実は以前、私は欧州外資系企業にいたのですが、社員とのコミュニケーションの取り方も割とそのとおりでした。 「今日は電車が遅れたから遅刻した」という言い訳をし、堂々と遅刻する某欧州出身の部下。 在りえないでしょうよー 日本ほど時間に正確な電車はないのよ にも拘わらず、退室時間には正確なんです。 彼は言いました。「お先に失礼します。日本では上司が先に帰って、部下は残業することが是とされるけど、欧州では部下が先に帰るのが当然なんだ。」
でもさぁ「郷に入ては郷に従え」という言葉があるでしょ~ と、腹を立てたこともあったけど... 彼らとコミュニケーションを重ねるうちに気づいた。 「そうか。ストレートに叱る、仕事をさせることよりも、婉曲表現を使って、ひねりをきかせて伝えてみよう。」と。 すると...面白いくらいに、彼らは力を貸してくれるようになり 事前確認を増やすことで、就業時間内は目一杯仕事させられるようになった。 そうか、彼らの気質に合わせればいいんだ。
そんな経験もしましたが、先週、在日欧州企業の取引先と、こんなエピソードがありました。 電話&Eメールでアポイントメントを取ったのに、 ナント! 当日...姿を見せなかったのです! 「おかしい。。。」 電話を入れてみると…、 取引先:「今日でしたっけ?」 えぇっ!メールも電話もしたでしょー!と、驚いたのだが... つづけて取引先の相手はこういった。 「Oh, I'm sorry.」 メールの発信者名が私ではなく、会社の別アカウントから送信したため、 「ジャンクメールだと思って捨てていました。今からすぐに向かいます。」 「いや、もういいです。今日は時間がないので...別日に改めましょう。」 「でも大丈夫です。〇時までが勤務時間なので、直ちに向かいます。」
言い訳の仕方、時間の感覚。
あぁ。。この感覚…昔味わった、欧州出身の外国人部下と同じだわ。
代わって、北米企業。 とあるクライアントとの一コマ。 真新しいプロジェクトに興味津々。 どんどん質問が出る。 「うわぁ、、かなりいい感じだわ~相手も興味があるようだから、いけるかも!」と私。 導入のメリットとデメリットを対比させた提案をすると、 具体的に「うち(=北米企業)でやるならば、私たちのこれを入れることで更に良くなりますねぇ」 それいけ!とばかりに喰いつく私。一気に結論! と持っていったが... 「どうも私たちのメリットが薄いように感じますので、今回は見合わせます。」と先方。
えぇー!
さっきのやる気は何だったのよ~!! 180度話がちがうじゃないの~(泣) とまぁ、北米企業は最後まで展開が読めないケースが多い。 どう考えても最後まで「やる気」に見えるんだけどな...。
余談だけど、以前アメリカに駐在していたときもそうでした。 議論は白熱するし、日本人の私には入り込む余地がないほど、積極果敢に意見を出し合うけれど、会議が終わってみると、意外とドライ。 「時間 対 お金」という対価比較が好きだし、 それに見合わなければ 「サヨナラ」 続けても「ムダ」と判断したら、取引は それまで~ だったもんな。。。
話は変わるけれど、国際恋愛。 ガリバーと私の先週末のやりとりです。 彼は今、ちょうど上記のような取引先との駆け引きに、悩んでおります。 取引相手から「その話いいですねぇ」というコメントを何度と頂くにも拘わらず、一向に契約に進展せず…
う~ん アメリカのビジネスって、そういう繰り返しなんだと思う。 一般企業、例えば投資ファンドや金融・IT関連企業、流通企業は その成功報酬=自分の収入なんだもの。 実にシビアな世界。
日本のように簡単に人を「信用」できないんですよね。 誰が味方か?誰が敵か? そこすら見えない。 どう動けばいいのか?さえ、自分に任されているような気がします。 月並みな話だけど、アメリカ=「自由の国」という言葉は、「自己責任」という上に成り立っているんだな、と。 しかも、この真意、アメリカで自分の力で社会生活を送ってこそ、分かるように思うのです。(在米の方々、いかがでしょうか…?)
ガリバーって、アメリカ人にしては「クソ真面目」な男なんですよ。 (悪い言い方したくないけど) 何にでも、誰にでも誠実。 嘘なんてゼッタイにつかないし、約束は必ず守るし、義理堅い。 時々 「彼、日本の方が合うかも」と思ってしまいます。
先日、彼にこう言いました。 「簡単に人の言葉を信じちゃダメよ。 口では何とでも言える。 信じていいのは、『Taken action』(取った行動)だけよ。」と。 日本人の私がそう云うなんて...ね。
そんな少々落ち込んだ彼を励ますうちに、もう一つ、気づきました。
それはズバリ! 「アメリカ人男性の励まし方」 北米男児(←失礼ながらも、北米で一つのカテゴリーにしますね)、欧州男児 それぞれ落ち込んだときの励まし方って、明らかにちがうんですよね。
前述の「交渉術」にも書いたとおりのお話が、 そのまま日常生活にも活かせるんです。(当然か…) 欧州男児は総じて「同情型」 北米男児は総じて「長所羅列型」
欧州男児は、部下の操縦方法も同じで、とにかくストレートに打って出るよりも、 「分かるわよ~。 あなたの気持ち。こんな失敗もしたけど、あなたらしく頑張ったものね」というように、割と日本人と共通部分があるよう。 努めて「同情(Sympathy)」に徹する。そういった粘着気質な方法論が合うように感じます。 一方、北米男児は、失敗を引き合いに出して、同情することを好みません。 どちらかというと、「おだてて、煽って、おだてて」というように、ビジネス交渉術と同様、 「長所」を羅列し、「あなたなら出来る!」という自信を持たせる方法が、奏功するように感じます。 北米男児、特にアメリカ男児は、幼い頃から主張することを学校教育で叩き込まれているだけに、主張を曲げさせることよりも、ストレートに「ここがすごい!」の方が受け入れられ易いようですね。。
日本人男性だと、体育会系男子?(笑)
いかがでしょうか?みなさま。 パートナーの気質、うまくコントロールする方法や特徴が分かっていると、喧嘩してもうまく乗り切れますよね? 円満な関係構築には欠かせない、要所だと思います。
みなさまのパートナーに対する工夫点、 勉強になるので、是非、ゼヒ! よければ教えてくださいっ
よ~し。 今度、ガリバーを励ましてみようかな… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 12, 2007 08:58:28 PM
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