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より良い明日をめざして



 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。(日本国憲法 前文)
2024年11月06日
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テーマ:ニュース
カテゴリ:ニュース
人気俳優・西田敏行氏の訃報が報じられたことに因んで、元文科官僚の前川喜平氏は10月20日の東京新聞コラムに、次のように書いている;


 亡くなった西田敏行さんが日本アカデミー賞を受賞した役は、夜間中学を描いた1993年の映画「学校」(山田洋次監督)の黒井という教師の役だった。

 この黒井先生のモデルは複数いる。塚原雄太氏は東京の夜間中学で57年から20年以上教鞭(きょうべん)をとり、夜間中学廃止の危機を乗り越えて夜間中学の教育を先導した人物だ。毎年開かれている夜間中学の生徒のスピーチ大会は、塚原氏の詩の一節から「花咲け出愛(であい)」スピーチ大会と呼ばれている。

 見城慶和(けんじょうよしかず)氏は塚原氏の著書「夜間中学生」に感銘を受けて61年に夜間中学の教師になり、40年以上教えた。その様子は2003年のドキュメンタリー映画「こんばんは」(森康行監督)に生き生きと描かれている。

 松崎運之助(みちのすけ)氏は1973年から30年以上夜間中学で教えた。映画の原作となった本の著者だ。田中邦衛さんが演じた「イノさん」は、松崎氏が実際に教えた井上さんという生徒がモデルだ。

 夜間中学はこうした教師たちが作り上げてきた。文部科学省の主導で作られた学校ではない。文科省は10年前に態度を改め、今では全国の教育委員会に夜間中学の設置を促しているが、現場の教師が日々の実践から積み上げた学びのあり方を離れて夜間中学は作れない。単に昼間の中学校を夜に移したものではないのである。
(現代教育行政研究会代表)


2024年10月20日 東京新聞朝刊 11版 21ページ 「本音のコラム-映画『学校』の黒井先生」から引用

 私は映画もテレビもあまり見ないので、西田氏がアカデミー賞を受賞した映画も見たことはないが、夜間中学と言うと個人的な問題とか、家庭の事情とか、様々な事情で義務教育が満足に受けられなかった人たちが多く通う学校ということで、私が知るところでは、在日の韓国朝鮮人の高齢者が、それまで日本語の読み書きが出来なかったのだが、夜間中学で日本語を学んで、新聞や雑誌を読めるようになったのが嬉しいのだ、というようなことを書いた新聞記事を読んだことがあります。日本の文科省は、10年前に態度を改めるまでは「日本も先進国だから、もう時代遅れの夜間中学は廃止したほうが・・・」という考えだったのかも知れませんが、夜間中学の必要性に気付いてもらったのは良かったと思います。





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最終更新日  2024年11月06日 01時00分10秒


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